グループワーク、グループディスカッションが面接であって、合格できたものの、
「なぜ受かったかわからない」
「よく発言していた人が落ちていた」
「むしろ喋らない人、発言しない人のほうが受かりやすい?」
といった感想を抱いている人は意外と多いらしいので、このあたりの事情を解説、整理していきたいとおもいます。
昨今の日本社会のような「老人様は神様です」とでも言わんばかりの、無理ゲー&ハードモードのなかで人生をプレイしている若者の参考になれば幸いです。
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グループディスカッション、グループワーク「なぜ受かったかわからない」は就活あるある
グループディスカッションやグループワークを新卒向けの就職採用試験の1次試験(面接)でぶち込んでくる企業は非常に多いですよね。
まー、グループディスカッションやグループワークとはいっても、長くてせいぜい30分程度のもので、なにか適当なトピックについて自由に討議をさせたり、チームにわかれてゲームのようなものをするといった簡単なものですが。
一応建前としては、学生の問題解決能力や、チームの中でのコミュニケーション能力、リーダーシップスキルなんかを推し量るのが目的になります。
このように書くと、大抵の学生は「グループディスカッションやグループワークでは、見ず知らずの他大学の学生と、一ミリの警戒心もなく瞬時に意思疎通しつつ、ペラペラと有る事無い事発言しながら、図々しくも場を仕切るのが正解。」と認識するかと思います。
ところが、「よっしゃ、やったる。余裕余裕」と意気込む、ツラの皮が厚くて心臓が剛毛ジャングルな学生ばかりではありません。
そもそも日本人は奥ゆかしいので、欧米人のように遠慮なく初対面の人間の中で自己主張をガンガンやる文化やメンタリティではないですから。
「私にはそんなのは無理」と控えめで無難な発言をした人、ほとんど発言しない、喋らない学生もたくさんいるのが実情。
ところが意外と、そいういった学生たちも合格していたりしています。
これって就活あるあるなんだと思う。
私もグループディスカッション、グループワークになぜ受かったかわからなかった
実際、私の場合、20年ほど前に無垢で純粋な学生から、「社畜」という上位職(?)にジョブチェンジして今に至りますが、新卒採用で受けた会社でもグループワーク、グループディスカッションを1次面接で経験してます。
無事に合格してしまった挙げ句、今の状態にあるわけですが(良かったかどうかは別として)、確かに、なぜ1次面接で合格できたか、つまり合格基準のようなものは当時はよくわかりませんでした。
全く発言しない、喋らないわけではなかったのですが、一緒にグループディスカッションに参加して、ギラギラとした目で場を仕切りまくって発言していた、心臓なのかタワシなのかわからない臓器を持っていた学生もいたんですよね。
でも彼は合格していなかったそうで。
優秀そうな学生ではあったものの、発言を沢山した学生は合格、発言が少ない人は不合格、という単純なものではないのは経験としても確かです。
グループディスカッション、グループワーク「なぜ受かったかわからない」のは「採用側の意図」がわかっていないから
ここで本題でして。
ぶっちゃけ、グループディスカッション、グループワーク「なぜ受かったかわからない」のは、採用側の意図を学生が理解していないから、誤解しているからです。
すでに書いたように、グループディスカッションやグループワークでは、課題に対する問題解決能力、コミュニケーション能力、リーダーシップスキルといった社会人に必要な能力を見極めている、というのが建前です。
とはいえ、たくさんの学生の中から、次の選考ステップに進む学生を一定数選別する必要があるので大変です。
誰の目から見えても明らかに、それらすべての能力が群を抜いて優れている学生が集団の中にいれば受かるのでしょうが、そんな学生はなかなかいません。
その逆に、あらゆる能力が桁違いに低い学生、極めてコミュニケーション能力が無いなどの学生が異物のように混入いればもちろんふるい落されますが、これも書類選考を経て、まともそうな候補者を選んでいればあまりないケースです。
結局、少数の極めて優秀な学生が受かり、極めて能力の低い学生をグループディスカッションやグループワークで選別できるものの、残りはどうするか?ということになります。
ぶっちゃけ大半の学生は、グループディスカッションやグループワークにおいて、多少発言や場の仕切りを頑張っていたとしても、ほぼ能力やスキルは団子状態で、甲乙つけがたいどんぐりの背比べをしているだけ、ということになります。
例えるなら、ドラゴンボールのZ戦士で言えば(若者にわかるか不明)、孫悟空やベジータは強いとわかるし、亀仙人が役に立たないことも容易に想像できますね。
一方で、天津飯とヤムチャとクリリンあたりで誰が活躍するのかは、運やコンディショに左右される部分が大きく、大して差はないのでわからないし、大抵の日本企業の面接官はそういった微妙な差異はわからないんです。
それと同じ。
結果的には、多くの日本企業がグループワークやグループディスカッションで求める基準、採用意図は、「よほど変なやつをふるい落としたい」「ずば抜けて優秀なやつがいたらピックアップしたい」といった程度になってきます。
グループディスカッション、グループワーク「なぜ受かったかわからない」のは採用側もよくわかっていないから
前述のような要領でグループディスカッション、グループワークを取り入れている企業が大半だとは思ういますが、一部、そもそもグループディスカッション、グループワークを就活生にやらせているものの、「採用側も何を見て、どう判断すればよいかわからない」という企業もいる。
単に、最近よその企業でもやっているから、とか、人事の提案でやることになったから、という理由で、とりあえずよくわからないけどグループディスカッション、グループワークで。というパターンも少なくありません。
こういった企業では、当然、面接担当者が、明確な採用基準や判定基準をもつことは無いので、「なぜ受かったかわからない」「なぜ落ちたかわからない」といくら考察したところで、学生にはわからないままになります。
ちなみに、面接官として新卒採用に関わることもある私の感想としては、グループディスカッションやグループワークを通じて学生の良し悪しをきちんと判断するには、選考側としてもそれなりにスキルが必要だと感じます。
一方で、クソみたいな面接官しか社内で用意できない会社ほど、グループディスカッションやグループワークを面接で取り入れたがるように思いますので、学生は混乱しますよね。
なぜ受かったかわからない、どうすれば受かるのかわからない、と。
グループディスカッション、グループワークで喋らない人、発言しない人はどうすればよいか
ここまで書いたように、グループディスカッションやグループワークでどうすれば受かるか、なぜ受かったかの答えは明確にはわからないものです。
そもそも企業がグループディスカッションやグループワークに求めていることが明確ではないから。
だから学生としては、やたらと張り切って目立てば、爪痕を残せる、というわけではないことを認識しないといけません(もちろん、もともと優秀な人が場を仕切ったり、ディスカッションを盛り上げるのは良いですが)。
まーだからといって、グループディスカッションやグループワークが目の前で行われているのに、やる気なく、離れて黙って立っているわけにはいかないことくらいは理解できるでしょう。
こうなってくると、普段、喋らない人、発言しない人にとってグループディスカッションやグループワークでの振る舞いについてかなり悩ましいもんで、「グループワークやグループディスカッションは苦手」という人も多いかとおもいます。
なので、ここで、喋らない人、発言しない人、でも受かるために最低限押させておくべきポイント、マインドについて整理して挙げておきたいとおもいます。
ざっくり書くと下記のような感じになります。
・緊張する必要はない
・無理をしない、そもそも日本人なんて欧米人からみたら大半がコミュ障だ
・一発逆転を狙わない
・批判やツッコミは入れず、他人の意見を認める
・意思表示を言葉でする
以降で説明していきます。
グループディスカッション、グループワークで喋らない人、発言しない人が受かるには?:緊張する必要はない
グループディスカッション、グループワークに限ったことではありまえせんが、あらゆる形式の採用面接に言えることとして「緊張しないこと」です。
緊張は、なにか「正解」があるものに対して、間違いを犯すことに対する恐れから来ています。
緊張により人間は慎重で臆病になります、そして臆病になると、ひと(動物)は活動を低下させる方向の行動をしがちです。
野生の中で、狩猟をして生活していた時代は、それで良かったと思います。
危険を回避することによって生存率が上がったかもしれないですからね。
しかし、グループディスカッション、グループワークでもともと喋らない人、発言しない人が緊張して、慎重になると、ますます喋らなくなり、採用面面接での生存率(受かる確率)は暴落することでしょう。
普段から喋りすぎて余計なことまで言ってしまう人は多少緊張して、慎重になるべきですが、そうでないなら採用試験で緊張する必要などないです、良いことありません。
「んなことわかわっとるわ!勝手に緊張してまうんだ!!どうすりゃいいんだ!」という人は、いっそのこと「受かりたい」「就活をおわらせたい」と思うのをやめると良いとおもいます。
「別にこの会社、受かっても入社しないし」
「第一志望じゃ無いし」
「採用試験の練習のつもりで受けてる会社だし」
と、自分に言い聞かせちゃいましょう。
そうすればいい感じで力が抜けて緊張が和らぎますんで。
グループディスカッション、グループワークで喋らない人、発言しない人が受かるには?:無理をしない
あまり喋らない人、発言しない人は、無理して発言を絞り出そうとしないほうが良いです。
話している様がぎこちなかったり、意見の内容がいびつだったりしますし、面接官にも嫌な印象を与えてしまいます。
「こいつ必死すぎ、ワロタwww」と思われてしまうかも。
まー、人によっては、「初々しくてヨシ」として評価されることがあるかもしれませんが、「ただし美男美女に限る」とかだったりするので誰にでも再現性があるわけではありません。
普段喋らない人、発言しない人として生きているのであれば、グループディスカッション、グループワークでもその生き方を貫くしかありませんよ。
グループディスカッション、グループワークで喋らない人、発言しない人が受かるには?:一発逆転を狙わない
すでに書いたようにグループディスカッション、グループワークの内容だけで、企業は採用の合否を判断しているわけではなく、候補者の学歴や専門性、面接での個別の質疑応答や態度、SPIの結果などを総合的に審査します。
なので、
・学歴や大学の選考がいまいち
・SPIの結果に自信が無い
・語学や資格等のスキルが乏しい
・グループディスカッション、グループワーク以外の面接パートでうまく答えられなかった
こういった人は、グループディスカッション、グループワークでなんとか目立って「一発逆転」を狙うかもしれません。
しかし、「もともと喋らない人、発言しない人」が一発逆転を狙うことは、前項でも触れた「無理をすること」に繋がってしまい、かえって逆効果になるでしょう。
「もともと喋らない人、発言しない人」は、グループディスカッション、グループワークで「一発逆転」を狙わないといけない状況に追い込まれないように、その他の要素で点数を稼ぐしかありません。
グループディスカッション、グループワークで喋らない人、発言しない人が受かるには?:批判やツッコミは入れず、他人の意見を認める
グループディスカッション、グループワークで喋らない人、発言しない人が受かるためには、「協調性」「共感力」といった要素を意識しましょう。
グループディスカッション、グループワークでは、たくさん発言したり、議論をリードしたり、気の利いたアイデアを提供することだけが評価されるわけではありません。
「協調性とはなにか?」「共感力はどうすれば示せるか?」と突き詰めて考えると難しいかと思いますが、シンプルに考えると、
「他人の意見を聞いて、認める」
ということです。
何も全部に同意して、イエスマンになれと言うわけではありません。
相手がどう考え、どのようなロジックでその意見に至ったのかをしっかりと聞いて、そういう考え方があることを受け入れるのです。
そのために、
・相手の考えを理解、確認するための質問をする
・相手が考えを共有してくれたことに感謝の言葉を述べる
・相手が考えを正面から否定しない
といった態度と言葉を示すのです。
別にたくさん話す必要はありません、最低限で良いのです。
ぶっちゃけ、変に気合をいれて、マウントを取るために相手の意見と反対意見を言う人がいますが、あまり印象はよくありません。
まー反対意見っていうのは言いやすいのだけれどね(「それってデータあるんですか?」とは「それはあなたの考えですよね?」とかNG)。
だって、やたらめったら相手の意見に反対したりツッコミを入れてるやつに「協調性がある」という印象を持つ人間はいませんよ。
初対面で、短時間の面接ならなおさらです。
グループディスカッション、グループワークで喋らない人、発言しない人が受かるには?:意思表示を言葉でする
喋らない人、発言しない人でも、
グループディスカッション、グループワークで受かることはできます。
とはいえ、全く喋らない、なにも発言しないのは流石に厳しい。
意思を表示すること、少なくても良いので、それを言葉で表現することは必須です。
「こいつ全然言葉発さないな」
「こいつ何考えているかわからないな」
「っていうか、こいつ話きいてるのか?」
という印象を与えてはだめです。
別に気の利いたことは言わなくても良いのです。
「私も同じ意見です」
「私にはその視点はありませんでしたが、良いですね!」
「私は逆に〇〇だと思っていました。」
「どうしてそう思ったのか、詳しく教えていただけますか?」
などなど、相手の発言に適用に乗っかりつつ、意思表示をするだけで、十分だったりするのです。
グループディスカッション、グループワーク:なぜ受かったかわからない、喋らない人、発言しない人のほうが受かる? 疑問と対策を考察【まとめ】
以上、就活であるあるな、グループディスカッション、グループワークで「なぜ受かったかわからない」現象について整理しつつ、普段、喋らない人、発言しない人が受かるためのポイントについて整理しました。
まー総じて言えるのは、グループディスカッションやグループワーク「だけ」で合否が決まってしまうのは、よほど優秀か、よほど出来が悪かった人くらいです。
採用側は他の要素もみますし、グループディスカッションやグループワークであまり喋らない人、発言しない人も受かることは多々あります。
むしろ、変に気合を入れていたり、無理をして場を引っ張ろうとしている人のほうが印象はわるいことが多いでしょう。
普段、喋らない人、発言しない人だと、グループディスカッションやグループワークに苦手意識を持っているかもしれませんが、ぶっちゃけそこまで気にする必要はありません。
本文でも述べていますが、以下のポイントを抑えつつ、最低限の発言、グループディスカッションやグループワークへの関与をしておけば十分対応は可能です。
・緊張する必要はない
・無理をしない、そもそも日本人なんて欧米人からみたら大半がコミュ障だ
・一発逆転を狙わない
・批判やツッコミは入れず、他人の意見を認める
・意思表示を言葉でする
参考になれば幸いです。
それじゃあ今回はこれくらいにしておきます。
では。
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