本記事の執筆時点では、日本において薬剤師になるには、6年制の薬学部を(無事?)卒業して、薬剤師国家試験に合格しなければなりません。
これが唯一の方法、そしてそのためには、学力、お金、時間がそれなりに必要になります。
私自身、4年制時代の薬学部を卒業して、薬剤師免許を保有していますが、年々、薬学部や薬剤師を取り巻く環境は厳しくなっています。
薬剤師への道のりは決して平坦ではありません。
最近では薬剤師を題材にした漫画やドラマもあったりしてますので、これから薬剤師を目指す人、薬学部に行くことを考えている人も大勢いるかと思いますが、薬学部・薬剤師にといった進路を考える場合、
・薬剤師になるにはどうすればいいのか
・薬学部に行くには、必要なものは何なのか。
・薬剤師、薬学部を目指すにはどれくらいの学力が必要で、学費はどれくらいかかるのか?
といったことが気になるところですよね。
本記事では、こういった疑問、ポイントに焦点を当てながら「薬学部に行くには、薬剤師になるにはどうすればいいか」について、綴っていきます。
薬学部に行くには、薬剤師になるには何が必要?基本的な流れ
冒頭でも書きましたが、薬剤師になるには、大学の薬学部(6年制)を卒業して、薬剤師国家試験に合格しなければなりません。
それ以外の方法で、薬剤師の国家資格を取得することはできません。
通信講座や、6年制薬学部以外の大学を卒業しても、薬剤師国家試験の「受験資格」がそもそもないのです。
そして、この6年制薬学部ですが、日本国内に70校以上の6年制薬学部を設置した大学(国立、公立、私立大学)があるんです。
別記事でも書いていますが、それぞれ特色や難易度、学費などが異なりますので、個人の事情にあわせて一つの大学を選ぶことになります。
まとめると、薬剤師になるための基本的な流れとしては、下記のようになります。
1. 進学する大学、薬学部を選ぶ
2. 大学入試を受験をして6年制薬学部に合格する
3. 6年制薬学部で所定の単位を取得する
4. 薬剤師国家試験を受験し合格する
では、この流れに乗って薬学部に行くには、薬剤師になるには「何が必要か?」について、以下で解説していきます。
薬学部に行くには、薬剤師になるには「学力・お金・時間が多めに必要」
「薬学部に行って、薬剤師になる」と言えば簡単ですが、冒頭でも書いたように、それほど平坦な道ではありません。
よく考えたり、覚悟しないといけないことがたくさんあります。
まー、薬学部だけに限ったことではないですが、薬学部に行くには・薬剤師になるには、
・十分なレベルの学力ないと辛い
・お金(学費)がかかる
・時間がかかる
といったことを覚悟しないといけません。
つまり「学力・お金・時間」が、一般的な4年制大学に進学する場合よりもたくさん必要になります。
薬学部は難しい?薬学部に行くには学力、偏差値どれくらい?
薬学部・薬科大への進学と聞いて、「難しい、偏差値高い」というイメージが一般的です。
これは、まー正しいといえば正しくて、国公立大学の6年制薬学部では最低でも偏差値60以上くらいは必要ですし、旧帝大の難関大学薬学部は偏差値70超えなんてこともあります。
また、薬科大学を含めた私立大学も偏差値60くらいのところが沢山ありますね。
そのため薬学部に行くには、高校時代にそれなりの学力をつけることが必要、入学するのは難しいです。
ほかのことに目をつぶれば、薬学部に行くには学力は必須ではないかも
とはいえですね、実は地方の私立大学ではいくつかかなり入試難易度の低い薬学部があるのも事実です。
なんなら偏差値30台であっても、十分合格できるような大学ですね。
こういった私立大学や薬科大学の薬学部は、「Fランク薬学部」なんて呼ばれてしまっていて、学費が非常に高額だたtり、ド田舎にあったり、定員割れしていて「経営大丈夫か?」なんて心配です。
とはいえ、国公立大学や、有名私立大学の薬学部を同じカリキュラムが組まれていて、卒業して薬剤師国家試験に
合格すれば横並びに「薬剤師」になれます。
そのため大学のブランドや、学費、所在地なんかを気にしないなら、薬学部に行くには学力は必ずしも必要ではないのかもしれませんね。
薬学部に行くには高校では理系に進んだ方がいいよ。理科は生物か化学かな
ちなみに、薬学部に行くには高校で「理系」の勉強をしないといけません。
理科は、化学、生物、物理どれでも受験的にはOKですが、入学後のことを考えたら化学・生物のほうがお勧めです。
ときどき、文系出身者の薬学部学生がいます。
こういった人が薬学部に行くには、1年または2年浪人して理系科目を補ったり、大学受験の科目が限定的な大学や推薦枠を利用したりと、特殊なパターン(私立大学に多い)が必要です。
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薬学部は勉強が辛い!忙しい!留年しないために大学に入ってから結局「学力」が必要
薬学部は大学時代の勉強がとても忙しいですし、単位を取得するのも難しいです。
まー、医療系の大学全般に言える事かもしれませんが、将来、人の命や健康にかかわる業務を行う人材を輩出しないといけないわけですから、大学側もしっかり勉強させようとするんです。
6年間、みっちり授業や実習がありますから、サクサクと要領よくこなせないと遊ぶ時間やアルバイト、サークル活動をやる時間はありません。
ストレートで卒業できずに、留年して7年、8年と在学する人もざらにいます、特に私立大学は卒業試験が難しい傾向にあります。
また、上で挙げた「Fランク薬学部」だと、輪をかけて大変です。
大学の教員も、自分たちのところに学力が低い学生が集まっていることを理解していますからね。
薬剤師国家試験に合格させるために(=大学の存在意義を維持するために)、厳しく指導して、めちゃくちゃ課題やテストを詰め込んできますから、かなり勉強が辛くて忙しい大学生活を送ることを覚悟しましょう。
薬剤師国家試験も難しい!
6年制薬学部で無事に所定の単位を取得しても、そのあとの「薬剤師国家試験」に合格しなければ薬剤師に慣れません。
大学をうまく選べば、薬学部に行くには学力は必須ではありませんが、結局は薬剤師国家試験に合格できる学力がないと意味がないのです。
この薬剤師国家試験ですが、かなり難しいです。
毎年合格率が発表されていて、おおよそ8割程度の合格率となっていますが、あくまで6年制薬学部の所定の単位を取得できた、優秀な人達しか受験していませんからね。
私立大学なんかでは、薬剤師国家試験に合格できる見込みの薄い学生を、卒業試験でふるい落として容赦なく留年させてます。
ただし、難関私立や国公立の薬学部に合格できる学力がある人は、6年でストレート卒業して、難なく国家試験も合格できるケースが多いです。
薬学部に行って、薬剤師になるには時間がかかる!
薬学部に行くには、そして薬剤師になるには、単純に時間がかかります。
すでに述べたように、大学に行くのは必須ですし、6年間という比較的長い間通うことになります。
また、一部の大学を除いて、薬学部は倍率も高いし、偏差値も高いので、1年や2年の浪人を経て入学してくる学生の割合も高いですね(医学部ほどではないですが)。
勉強についていけないと、単位を取得するのも大変だし、卒業試験に落ちて留年する学生も多いです。
そして、最後の難関である、薬剤師国家試験に1発で合格できずに、数年間の浪人生活(国試浪人)も覚悟しないといけません。
ストレートでも、高校卒業から6年かかります。
仮に、1年浪人、1年留年、1年国試験浪人となると合計9年かかるんです。
9年というと、適当な4年制大学でのほほんと過ごして卒業した場合の2倍以上ですよね。
「薬学部に行って、薬剤師になるには時間がかかる」
これを覚悟しましょう。
薬学部に行くにはお金がかかる?学費・生活費・薬剤師国家試験対策費用
大事なこととして、薬学部に行くにはお金が必要です。
特に、私立系の薬学部は学費が高額なことで有名でして、6年間で1000万~1200万円はすくなくとも必要。
国公立大学の場合も、6年分の学費が必要ですので、350~400万円になります。
もちろん、学費だけではなく生活費も6年分かかりますし、薬剤師国家試験対策として予備校に通うこともあるでしょう。
さらに、6年制学部だと、4年制と比べて、社会人となって給料を得るのが2年も先延ばしになりますのでその分の収入機会をうしなうことになります。
これらのお金を、親なり、アルバイトなり、奨学金なりで確保しないと、薬学部に行くことはできません。
薬学部に行って、薬剤師になるには親の年収いくら必要?
薬学部に行くには、実際どれくらいの年収が親にあればいいのでしょうか。
下記の記事で詳細に考察していますが、私立の薬学部や薬科大学の場合、最低でも世帯年収500万円がギリギリのボーダーラインになります。
家族ぐるみで生活を切り詰め、奨学金を最大限利用しつつ、アルバイトで補填してこのレベル。
国公立大学で自宅から通学する場合は、これ以下の世帯年収でもなんとかなります。
私は4年制の時代ですが、母子家庭の、世帯年収200万円でしたが、何とかなりました(貧乏を受け入れる覚悟と忍耐力は必要)。
薬学部に行くには、薬剤師になるには【結論】「それなりの覚悟」を
以上、薬学部に行くには、そして薬剤師になるには何が必要か?について整理しました。
書いたように、「十分なレベルの学力」「お金」とそして「時間がかかる」ことを覚悟しないといけません。
元々、地頭がよく、家庭が裕福であればさして苦労することもありませんが、そうでない場合、高校時代から必死で勉強し、お金をやりくりして薬剤師になるまでの長い期間を過ごすことを覚悟しないといけません。
薬剤師になりたい、薬学部に行きたい、のであらばこうった「それなりの覚悟」ができるかどうか?を一度じっくり考えてみることが重要ですね。
じゃあ今回はこれ位にしておきます。
では。
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