薬剤師になりたいという人はたくさんいますが、どんな人が向いてるか、あるいは向いていない人なのかって難しいとおもいます。
賢い人?
説明が上手な人?
会話が得意な人?
将来、薬剤師を目指している、薬学部への進学を考えている人にとっては気になるところ。
いわゆる性格診断をしてくれるサイトもあったりして参考にはなりますが、ぶっちゃけ「薬剤師」に求めらえるスキルや、役割がここ10年くらいで大きく変わってきました。
その結果、必然的に「薬剤師はどんな人が向いてるか、向いていない人はどんなタイプか」という問いへの答えも変わってきました。
そこで、本記事では、現代における薬剤師の役割を過去と比較しつつ、薬剤師はどんな人が向いてるか?向いていない人はどういったタイプか?について、性格診断をしつつ考察していきたいと思います。
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薬剤師はどんな人が向いてる?向いていない人は?
薬剤師を目指してますって人から、
「薬剤師って、 どんな人が向いていますか?」
「薬剤師さんって性格はどんな人が多いですか?」
「薬学部はどんな人が向いてるんですか?」
といった質問をいただくことがあります。
将来の職業を選ぶにあたり、自分が向いてるか、あるいはもっというと、「自分の性格や特性を、上手に生かして働くことができるか」ってとても重要なことですよね。
薬剤師に限らず、いざ働き出してから、その仕事に向いていないとなると結構人生が辛いものになってしまいます。
まー、薬剤師の場合は、医師や看護師と違って、普通の人が患者として接する時間も頻度も極端に少ないため、「薬剤師はどんな人がむいてるか?」「薬剤師として仕事をするのはどういう性格が求められるか?」がイメージしにくいところがあるのも事実です。
「昔の薬剤師」のイメージ:どんな人が向いてると考えられていたか?
冒頭でも少し触れ増したが、「昔の薬剤師」って、今の薬剤師と違って求められる人物像や、向いてる人のタイプが大きく異なります。
かつての薬剤師は、個人商店のような小規模な調剤薬局が多く、一般用医薬品の販売をしながら、時々、調剤をしているのが普通でした。
昔は、今よりも病院での院内処方が多くて、わざわざ調剤薬局に処方箋を持っていく機会も少なかったかもしれません。
処方箋を持っていったら調剤はしてくれるものの、患者とコミュニケーションを取る必要もたいしてなかったでしょう。
イメージとしては「暗い」感じの人でも務まったし、実際そういう人が多かったと思います。
あまり出しゃばらずに、おとなしく、淡々と、コツコツと仕事をやっていける控えめな人が、薬剤師に向いてるという時代だったんですね。
それが、ここ10年あるいは、もっと広義で考えると30年くらいかけて、調剤薬局での院外処方が増えたり、薬剤師がチーム医療の一員として、積極的に患者と関わるようになってきています。
当然、昔の薬剤師のイメージの人では、ちょっと務まらない、向いていない、となってきます。
現代の薬剤師は、求められる役割と「向いてる人」が変わってきた
というわけで、現代の薬剤師は、求められる役割が変わってきています。
それによって、当然「どんな人が薬剤師に向いてるか?」に対する答えも、大きく変化してきています。
また、薬剤師と一口に言っても、今では「調剤薬局」「病院薬剤師」そして「ドラッグストア」といった3つの主要な職場があり、それぞれの場所で期待される役割が異なるんですよね。
このあたり、少し解説しておきましょう。
調剤薬局の薬剤師
薬剤師と聞いてイメージしやすいのは、いわゆる町の薬局である調剤薬局の薬剤師でしょうか。
ただし、すでに書いたように、現代の調剤薬局の薬剤師は、昔ながらの薬剤師とはすこしイメージが違います。
昔と違い、多くの病院が「院外処方」といって、病院の外に調剤業務をだしています。
患者は、自由に薬局を選ぶことができるようになっており、調剤薬局の薬剤師は患者と一定の信頼関係を築くことが求められています。
服薬指導や、薬歴管理をしっかりやるだけではなく、積極的にコミュニケーションをとったり、患者さんの不安や、わからないことに親身になって対応できることが求めらえています。
また、在宅医療の一つとして薬剤師の訪問サービスもこなさなければなりません。
もう一つ追加すると、いわゆる、個人経営の調剤薬局は年々減少しており、大企業によるチェーン薬局が増えている背景もあり、企業内研修を受けたり、薬局間の人事異動に柔軟に対応できる人材である必要があります。
病院の薬剤師
病院薬剤師はその名の通り、病院の薬剤部で勤務する薬剤師ですね。
病院薬剤師が勤務するような病院は基本的に中規模~大規模な地域の中核病院だったります。
主に、入院を要するような状況にある患者のケアをするため、一定の分野に特化した知識や、最新の薬物療法の知識が必要になります。
同じ病院内の医師や看護師とも連携してチームの一員として貢献し、医薬品の専門家として信頼される存在でなければなりません。
ドラッグストアの薬剤師
ドラッグストアでは一般用医薬品の販売が主な業務となりますが、スーパーマーケットのように、生活雑貨や食品を販売しているため、さまざまなお客さんがやってきます。
それらのお客さんたちに気持ちよく買い物をしてもらうため、高いコミュニケーション能力が必要になります。
調剤を併設しているドラッグストアも多く、そういった店舗では、調剤の経験が詰めるものの、調剤と一般用医薬品そして、一般生活用品とかなり広いジャンルの知識が必要になるから、大変です。
お客さんは目の前の店員が、薬剤師なのか、登録販売者なのか、ただのスタッフなのか、なんか気にしませんから。
業務も、医薬品に関わるものだけではなく、商品陳列やポップの作成、雑用など多岐にわるので忙しい日々をおくることになります。
「スーパーの店員になるために薬学部にいったんじゃねぇよ!」なんて感じてしまう人は、完全にドラッグストアの薬剤師には向いていない人ということになります。
どんな人が薬剤師に向いてる?向いていない?性格診断が重要
ここまで書いたように、今では「薬剤師はどんな人が向いてるか?」が、昔とは異なっていますし、どこで薬剤をやるかによっても大きく変わってきますね。
これから薬剤師になろうと考えている人は、薬剤師としてやっていけるかどうか、薬剤師をやるならどこでやるのがいいか?を自分の性格を考えながら診断していくといいでしょう。
まず、勤務先によらず薬剤師として下記の3つが当てはまるのであれば、薬剤師に向いてるひとかもしれません。
・几帳面で真面目
・細かい作業が苦にならない
・丁寧、正確でミスが少ない
病院薬剤師であれ、調剤薬局であれ、ドラッグストアであれ、医薬品を扱う以上、ミスは許されません。
間違った処方を渡してしまったり、間違った情報を患者さんに提供してしまうと、最悪の場合、命にかかわることになるからです。
逆に、「適当でずぼら」「大雑把な性格」「ケアレスミスが多い」といった人は、性格上は「薬剤師に向いていない」ということ。
相当な努力が必要かもしれません。
あとは、
・勉強が好きで、知識が増安ことを楽しめる
・努力家
といった要素も必要です。
特に病院薬剤師の場合は、日々、進歩している医療についていけるよう勉強の日々になります。
休日に勉強会に行ったり、学会発表したりと、「薬剤師の国家資格を取ったら勉強は終わり」というわけにはいかないのです。
一生勉強することが苦にならない人だと、薬剤師に向いてると思います。
そして、重要なのが「コミュニケーション能力」です。
現代の薬剤師は、医療従事者のチームの一員として、患者に寄り添い、患者と向き合う、人間的なスキルが必要です。
当然、コミュニケーション能力が著しく低かったり、極度の人見知りの薬剤師だと、本人も患者も辛い思いをしていまうでしょう。
患者が不安になっているときや、あるいは、不満をぶつけてきた時も、冷静に受け止めてあげられるような人でないと、薬剤師には向いていないでしょうね。
横柄な態度の患者にイライラしたり、キレたりするタイプが、薬剤師になると、精神的に持ちませんよ。
患者の相談にのったり、憂さ晴らしに付き合ってあげられる聞き上手で、かつ、それに喜びを感じられる人が薬剤師に向いてるんです。
それから、薬剤師であることに、変にプライドが高かったりしてもだめ。
そういう人は患者からも敬遠されますし、医師や看護師からもチームの一員として受け入れてもらえませんから。
特に、病院薬剤師だとこれは致命的です。
薬剤師:向いてる性格診断!向いてる人?向いていない人?【まとめ】
以上、「薬剤師はどんな人が向いてるか?」について、現在の薬剤師に期待される役割や必要な知識をもとに整理してきました。
こうやって書いてきましたが、結構薬剤師って大変ですね。
実のところ、私も薬学部を卒業して、薬剤師になるか、製薬企業(現職)で働くか考えた時期がありました。
当時思っていた薬剤師のイメージは、それほど患者とのコミュニケーションが必要という認識もなかったし、医師や看護師との接点も限定的なものだと思っていましたよ。
たとえ病院の中であっても、薬剤師は、薬剤部で黙々と仕事ができるんだと。
でも、そういったタイプの薬剤師の働き方は減っていて、患者とも、ほかの医療スタッフとも積極的にかかわっていくのが今の薬剤師なんですよね。
「いまの薬剤師はサービス業」なんて言われますから。
これから薬剤師を目指す人達は、こういった事情を踏まえて、薬剤師にはどんな人が向いてるか、あるいは、どんなスキルをつけていかないといけないのか?を考えながら頑張っていってもらいたいところです。
それじゃあ今回はこれ位にしておきます。
では。
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