薬学部に入った理由、目指した理由を聞かれたら・・・困る?

薬学部に入った理由、目指した理由

「薬学部に入った理由、目指した理由」について今回は記事にしていこうかと思います。

当ブログの読者の中には、薬学部を卒業して社会人になった1人、現役薬学部の学生、これから薬学部を目指す人もいるかと思います。

そういった人は皆それぞれ「薬学部に入った理由、目指した理由」というものがあるはず。

人の役に立ちたいとか、医療に携わりたいと考えた人もいれば、薬剤師は安定してそうという現実的な理由で薬学部に入った・目指した人もいますよね。

人それぞれで良いのですよ。

これらの、人それぞれの「薬学部に入った理由、目指した理由」って、これからの進路を迷っている人、薬学部に興味のある人にとってとても参考になるかと思います。

また、すでに、薬学部に進むことを心に決めている人や薬学部の学生にとっても、「薬学部に入った理由、目指した理由」を整理することは意義のあることです。

というのも、困ったことにですよ。

人生において「薬学部に入った理由、目指した理由」を公の場で語ったり記述することを求められてしまう場面があるんです。

具体的には就職活動だったり、薬学部の受験の際の面接とか。

そのような場面では、本心はどうであれ、あまり「好ましくない理由」を述べるべきではありませんよね。

ところが薬学部の場合、医師や看護師といったほかの医療系の職種と違って、なかなか「大っぴらに語るに好ましい理由」というのが難しかったりします。

そこで今回は、公の場で述べるのにふさわしいかどうか?という視点をくわえつつ、「薬学部に入った理由、目指した理由」について整理して行きます。



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薬学部に入った理由、目指した理由ってなんだか想像しにくいと思う


一般の、医療に全く関係のない仕事をしている人からみて「薬学部に入った理由、目指した理由」ってあまりイメージしにくいもんです。

薬剤師の場合、医師や看護師と違って、詳細な仕事内容が想像しにくい職業ですし、薬剤師を扱ったドラマや漫画も少ないですよね。

薬剤師は、いわゆる「地味な、裏方仕事」という印象でして。

医療に従事するにもかかわらず「人の命を救いたい」とか「家族の病気を直したい」といった動機はあまりしっくりこない印象です。

あまり、最前線にいないといいますか・・・。

薬学部に入った理由、目指した理由は整理しておいた方が良い

とはいえ、冒頭でも書いたように「薬学部に入った理由、目指した理由」は整理しておいたほうがいいです。

具体的には下記のような場面で、語る必要が出てくるからです。

・薬学部の大学入試(面接や小論文)

・アルバイトの面接

・就職活動での面接

・高校や大学卒業生として後輩との座談会

こういった場面では、「本心の」薬学部に入った理由、目指した理由を語るのは、必ずしも正しいことではありません。

聴く側の期待を理解した上で、公の場にで語るにふさわしい「薬学部に入った理由、目指した理由」をチョイスしたいところです。

「現実的な」薬学部に入った理由、目指した理由をぶっちゃけると印象悪い


ぶっちゃけ薬学部に入った人や目指した人の動機って、かなり現実的だったり、たまたま薬学部に流れ着いただけ、ということが多いように思います。

特に、卒業後に薬剤師という国家資格を取得できることで、下記のように、その後の人生が安定する、というのは主要な動機の一つになっているでしょう。

・薬剤師はそこそこ給料が良く、安定している。

・薬学部に進学すれば、製薬企業に就職できるし、もし就活で失敗しても薬剤師という受け皿がある

・薬学部は医学部ほど難易度が高くないので狙えると思った。

・同じ医療職の看護師や医師と違い、薬剤師の仕事はホワイトで血や汚物を見なくて良い

学生時代の友人を想像しても、結構リアリストというか、ドライでクールであっさりしたタイプが多いように思います。

また、他にも、下記のような、背景でたまたま薬学部に入った・目指したという人もたくさんいます。

・医学部を目指して何年か浪人した末に薬学部に方針転換した

・たまたま化学が得意だった

・理系なのに女子が多いので

・実家が薬局経営をしているから

・当時付き合っていた彼氏、彼女と同じ大学・学部に進学したかった


よくある「人の命を救いたい」とか「誰かの役に立ちたい」ということが、本当に薬学部に入った理由、目指した理由だというタイプは看護学部や医学部と比較しても、薬学部には少ないですからね。

ただ、そうは言っても、こういった理由を「薬学部に入った理由、薬学部を目指した理由」として話してしまうと、聞き手からシラケられてしまいます。

世間の人は「医療系の仕事を目指す=きっと熱い熱意がある」と期待してしまうんですよ。

また、就職活動や大学受験の面接で、上記のような「現実的な理由」をぶっちゃけても印象が悪いです。

これって日本特有かもしれませんが、「面接用の答えを用意しておけよ」って思われて、しまいますわ。


本音はともかく、公の場に耐えうる「薬学部に入った理由、目指した理由」を整理しとけ


てなわけで、本音はともかく、公の場に耐えうる「薬学部に入った理由、目指した理由」を整理、考えておく必要があるわけです。

面接やレポート課題、座談会で「薬学部に入った理由、目指した理由」を急にふられることもありますから。

「人の命を救いたいので薬剤師・薬学部を目指した」はいまいちウケが悪いという事実


とはいえ、薬学部の場合、少し難しいというか考慮しないといけないポイントがあります。

すでに書いたように、ぶっちゃけ、薬学部・薬剤師の場合は「医療現場の最前線で活躍する」というのはどうしてもイメージできません。

つまり、他の医療従事者(特に、医師や看護師)のように、「人の命を救いたいので薬剤師・薬学部を目指した」と理由を語っても、あまり信用してもらえないというか、インパクトが弱くなってしまう、ということです。

時々、本心で、「人の命を救いたい」というのを理由に挙げる人もいるんですよ。

これはこれで素晴らしいことですが、「ちょっとまて、それで周りの共感得られるか?」って心配になります。

だって「人の命を救いたい、というのが薬学部に入った理由です」と言ったら、聞いている人は「へー(でも、それなら看護師か医師じゃね?)」という反応になりますよ。

下手すりゃ、「こいつ薬剤師の仕事内容わかってないのか?」と思われたり。

少なくとも日本では、「薬剤師=患者の命を救っている」と思ってもらっていないんですよね、悲しいことに。

適当で、ウケの良い「薬学部に入った理由、目指した理由」は


じゃあ、適当で、ウケの良い「薬学部に入った理由、目指した理由」ってなんだろう、ってことになります。

私も、企業の就職採用の面接官として多少経験があり、「薬学部」出身学生の話を聞いています。

まー、ある程度、ウケの良い「薬学部に入った理由、目指した理由」というのは以下のようなものですね。

・自分または親類が大病を患った時、薬に助けられた

・純粋に化学、生物が好きだったのでそれを活かせる学部=薬学部だった

・薬学研究者となって新薬を開発したい

・薬剤師となって地方の医療に貢献したい

簡単に説明しときましょ。


自分または親類が大病を患った時、薬に助けられた


まるでドラマのような話かもしれませんが、実際に家族や自分が病気になった時に、治療薬によって助けられたというものです。

実際に、こういった体験に基づいて薬学部に入った、目指したと理由を述べる人もいます。

ベタな理由に聞こえますが、大病で苦労したというエピソードがあるため、邪険にはされませんし、違和感はないです。

どういった病気だったのか、どういった薬だったのかをちゃんと理解して説明できるようになっておけば、十分に語れますね。

「その体験以前と以後で、薬というものの見方や自身の価値観が変わった」といったところまで言えればベストです。


純粋に化学、生物が好きだったのでそれを活かせる学部=薬学部だった


上記のような、特殊なエピソードがないと、なかなか説得力のある「薬学部に入った理由、目指した理由」は難しいです。

そういった場合、純粋に、学問的に「薬学に興味があった」というものを薬学部に入った理由、目指した理由として話すのも決して悪くありません。

高校時代に化学や生物が好きだったから、と言えば、大学の学部選びとしては大正解だったことになります。

好きなことをやりつつ、それを活かすんだから最高じゃないですか。

満面の笑みでこの動機を語れば大丈夫です(本心は別として)。

ただし、これはあくまで「薬学部に入った理由、目指した理由」ですので、将来的に「薬剤師になった理由」を聞かれると答えに詰まってしまうかもしれません。

薬学研究者となって新薬を開発したい


先ほど「薬剤師=患者の命を救っている」と思ってもらっていない、と書きました。

そのため、「人命を救う」ことを前面に押しだして「薬学部に入った理由、目指した理由」とするのは苦しいものがあります。

ただし、例外として、「薬学研究者となって新薬を開発して、間接的に命を救いたい」ならまー、わからんでもないです
(とはいえ、新薬開発で果たす役割は、医師のウエイトがかなり大きい部分もあり、ツッコミどころはあります)。
ただし、この場合も、上と同様に、最終的に薬剤師になってしまうと使えないです。


薬剤師となって地方の医療に貢献したい


薬学部や薬剤師を目指す理由として、「地方や地元の医療に貢献したい」というのは個人的には好印象です。

薬剤師は過剰供給、薬学部乱立なんて言われていますが、それでも地方や過疎地域では薬剤師は人手不足ですからね。

薬剤師が余っているのは都会だけです。

こういった、社会全体の問題をとらえて、医療従事者の一つである薬剤師を目指すというのは、視野がひろいなーって関心します。

たとえ、「薬学部に入った理由、目指した理由」を聞かれたときに、都心で薬剤師をやっていたとしても、ゆくゆくは地元とか、どっかの過疎地域で薬剤師として働きたいと語ればいいですし。

なんなら、海外の地域まで視野を広げて、国境なき医師団の薬剤師枠だってありますからね。

薬学部に入った理由、目指した理由を聞かれたら・・・困る?【最後に】


というわけで、今回は「薬学部に入った理由、目指した理由」について、ネガティブなことを結構書いたように思います。

個人的には、「薬剤師はそこそこ給料が良いし、安定しているとか」、「就活で失敗しても薬剤師という受け皿がある」といた理由は全然OKだと思いますよ。

むしろ現実が見えている、大人な判断です。

私自身、家が貧乏で高校時代から奨学金まみれだったので、下記のような理由で薬学部に入ったわけですし。

・確実に就職できて、くいっぱぐれがない

・自宅から通える、かつ浪人せずに合格できて、偏差値的に程よい

・薬学部は4年で卒業できる(当時は4年制でした)

・就職後にホワイトで働き続けられる

・製薬企業もねらえる(だめなら薬剤師になればよい)

工学部に進学して、就活で苦労していた同級生にはうらやましがられましたから。

でも、こういった理由を語ったところで、そりゃー白けた目で見られますよ。

聞いてる方は、こんな理由は期待していないですからね。

だから、本記事で書いたような、そこそこ「ウケの良い」適当な、「薬学部に入った理由、目指した理由」を語れるようにしておいた方がいいですよ、って話です。

じゃあ今回はこれ位にしておきます。

では。



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