歯科助手への歯科医院院長のパワハラ・モラハラ:理由と対処法を解説

歯科助手歯科医院院長モラハラパワハラ

歯科助手、歯科医療の業界では「歯科医師(院長)からのパワハラ、モラハラがひどい」といった悩みを抱えるひとが多いです。

転職や、退職を考えている現役の歯科助手さんたちに話を聞くと、その理由として

・歯科医師(院長)からのパワハラ・モラハラ

・著時間労働で、サービス残業させられる

・違法行為を強制される

の3つがよく挙げられます。

(後述しますが「違法行為を強制する」「サービス残業」というのもパワハラの一種ですが)

もちろん、給与面や仕事のしんどさなどの不満も挙がるのですが、これは「歯科助手の仕事特有のもの」といて受け入れている歯科助手さんが大半です。

一方で、上で挙げた「違法行為を強制される」「歯科医師(院長)からのパワハラ・モラハラ」というのは、歯科医師次第でどうにでもなることなんですよね。

当たりはずれが大きく、運悪く「はずれ」の歯科医師が経営する医院で働いてしまうと辛いものがあります。

本記事では、歯科助手を苦しめる歯科医師(院長)からのパワハラ・モラハラの実態について記載していきます。

また、歯科医師が歯科助手に対して、そういったパワハラ・モラハラをする理由と対処法についても整理しておきます。

歯科院長からのパワハラ、モラハラに悩んでいる歯科助手さんの参考になれば幸いです。

または歯科助手の仕事に興味があるものの「歯科医院でのパワハラ、モラハラ」が不安な人にとっても有用な記事になっています。


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歯科助手の辞める理由「歯科医師(院長)からのパワハラ、モラハラ」


冒頭でも書いたように、歯科医師(院長)からのモラハラやパワハラをはじめとした「ハラスメント」というのは歯科助手さんの「あるある」の悩み。

職場でのパワハラ、モラハラに関する認知も世間に浸透しつつありますが、「職場の上下の力関係を背景に、言動によって労働者の人格・尊厳を侵害し、精神的な苦痛を与え、就業関係を悪化させること」とされています。

歯科医師(院長)からのパワハラ、モラハラ:典型的な具体例


歯科助手と歯科医師の関係を考えた際、

・指導と称して、患者や他のスタッフの前で罵倒する

・失敗したら怒鳴る、罵倒する、度を越えて叱責する、人格を否定する

・無視する、仕事を与えない

といったものがあるのではないでしょうか。

典型的な具体例としては、下記のようなものですね。

・歯科助手のバキュームが思うような位置になかったり、下手だったりすると激しく怒る。

・覚えが悪いと、歯科助手をののしる

歯科医師(院長)からのパワハラ、モラハラ:違法行為・サビ残も


あと、「歯科医師(院長)からのモラハラやパワハラ」以外の、歯科助手の不満としてよくある「違法行為をやらされる」「著時間労働で、サービス残業させられる」。

といったものも、実は、パワハラです。
上司・雇用主である歯科医師という立場を利用して、違法行為を無理に(あるいは知らないのをいいことに)やらせたり、サービス残業させているわけですよね。

歯科助手側は、断われば、クビになるかもしれないと感じて、我慢しているのですから。

他にも、「院長と合わない」といった不満を挙げる歯科助手さんもいますが、こういった不満もよくよく話を聞くと「歯科医師からのパワハラ・モラハラ」だったりします。

もちろん人格的に優れた歯科医師の下、雰囲気の良い歯科医院で楽しく働いている歯科助手さんもたくさんいます。

とはいえ、歯科医院の院長(歯科医師)と歯科助手の間ではどうも「パワハラ・モラハラ」が発生しやすい環境にあるようです。

歯科医師が歯科助手にパワハラ・モラハラする理由


前項にて、歯科医院の院長(歯科医師)と歯科助手の間ではどうも「パワハラ・モラハラ」が発生しやすい環境にある、と書きました。

これは事実です。

通常の会社や、ほかの医療機関(病院や調剤薬局)と比較して、歯科医院では「モラハラ・パワハラ」が横行しやすい環境にあります。

その理由・背景を挙げると、下記のような「歯科医院特有の背景」が見えてきます。

・歯科診療の性質(歯科医師のプレッシャー)

・歯科助手という仕事の性質

・院長である歯科医師は「王様」

・歯科医師(院長)の性格が悪い

歯科医師が歯科助手にパワハラ・モラハラする理由:歯科診療の性質(歯科医師のプレッシャー)


歯科医師はなぜ、現場で歯科助手(または歯科衛生士)に厳しくするのか。

「診療中に、指示通りに補助ができなかったら、患者の前で怒鳴られた」

「誤った治療器具を渡したら、ひどく叱責された」

「指示を理解できなかったら、役立たず・バカだとののしられた」

こういった話ですね。

実はこれは、歯科医師が「診療中」に思い通りに動いてくれないスタッフにかなりいら立っていることが原因です。

かばうわけではありませんが、歯科医師の診療中ってかなりプレッシャーです。

ぶっちゃけ歯科医師って、1日に何件も手術をしているようなものなんです。
普通の外科医なんかでは考えられません。

予定通りに歯を削ったり、詰め物が入らなかったら大変です。

取り返しがつかないことになってはいけませんので、常にピリピリして神経をとがらせているんですよね。

歯科助手や歯科衛生士が思うように補助してくれないと、いら立ちが募るのは、まー当然の反応と言えなくもないです。

(診療中に歯科助手や歯科衛生士がミスしても、冷静な歯科医師もいますが)

歯科医師が歯科助手にパワハラ・モラハラする理由:歯科助手という仕事の性質


歯科助手の場合、歯科医師や歯科衛生士にもよく怒られたりします。

これは「歯科助手」の仕事の性質上仕方がない側面もあります。

別記事(歯科助手は給料安い!一人暮らしは厳しい事情を解説)でも書いていますが、歯科助手は歯科医療のヒエラルキーの最下層で、最も立場がひくいのです。

歯科医療業界におけるヒエラルキー

また、「無資格」でもなれる仕事である反面、現場で唯一専門知識のない立場でもあります。

歯科医師(や歯科衛生士)の期待に応えられないことは日常茶飯事です。

怒られたり、責められてあり、苛立ちをぶつけられてしまう、そういった立場にどうしてもなりがちなんです。


歯科医師が歯科助手にパワハラ・モラハラする理由:院長である歯科医師は「王様」


同じ医療系の職業である、薬剤師や医師と違い、歯科医師の多くは独立して小さな歯科医院を経営する人が多いです。

そして、その多くで「唯一の歯科医師が経営者である自分」という立場になっています。
さらに、スタッフである歯科助手や歯科衛生士の大半は女性。

これはもう自分が「王様」という勘違いをしてしまいますよね。
無意識でも、高慢な態度をとったり、尊大な考え方をもってしまうでしょう。

プライベートでは人格者なのに、職場では横柄な態度でスタッフに嫌われている歯科医師も結構います。

歯科医師が歯科助手にパワハラ・モラハラする理由:歯科医師(院長)の性格が悪い


別の背景として、歯科医師の中に単純に性格が悪い人が時々いるというのがあります。

まー、歯科医師に限ったことではないですが、医師や薬剤師といった割と難易度の高い医療系専門職に就いている人は変わり者が多いということですね。

受験勉強ばかりしていたのが原因だったり、通常の会社員と違ってある種特殊な環境で社会人として働いているため、対人コミュニケーションスキルが足りなかったりします。

歯科医院院長の奥さん(院長夫人)からのハラスメントも


ここまで、歯科医師から歯科助手へのハラスメント(モラハラ・パワハラ)について書きましたが、ときどき「歯科医院の院長はいい人なのに、奥さん(院長夫人)が嫌がらせしてくる」といった悩みを耳にします。

歯科医院の院長夫人(歯科医師ではない)が、歯科医院に出入りして、歯科助手さんをいびるパターンですね。

こういった場合、若くてきれいな歯科助手さんなんかはターゲットにされてしまいます。

上述したように歯科医院によっては、歯科医師が唯一の男性で、周りが女性ばかりという環境も多いです。

院長夫人としては夫の浮気防止、若い歯科助手に嫉妬、あるいは自分はお局のつもりかもしれませんが、いい迷惑です。

歯科助手のパワハラ・モラハラに対処法:訴える?仕返し?


歯科助手がパワハラ、モラハラにあったらどうするべきか、ここでは、その対処法について整理しておきましょう。

すでに書いたように、歯科助手の立場は歯科医師よりも圧倒的に下ですが、「黙って耐える」なんてはなはだナンセンスです。

歯科助手が、パワハラ・モラハラする歯科医師にとれる対処法としては、

・きっぱり退職・転職する

・訴える

・仕返しする

といったものが挙げられます。

パワハラ・モラハラのひどい歯科医院はきっぱり退職・転職する


一番、簡単で即効性のある対処法としては、パワハラ・モラハラのひどい歯科医院はきっぱり退職、あるいは転職するということになります。

仕事を辞める場合、当然金銭的にも、精神的にも負担となります。
ですが、あまりに歯科医師、院長からのパワハラ・モラハラがひどい場合、早めにその職場を辞めてしまう方がいいです。

ハラスメントを受けた方が辞めなければならないのは悔しいかとおもいますが、追い詰められて、心身の健康を損なってからでは遅いですからね。


パワハラ・モラハラした歯科医師を訴える


パワハラやモラハラを受けたからといって、即座に「法に触れている」というわけではありませんが、近年では裁判の末労災認定されることも多いです。

労働基準監督署や弁護士に相談するのをはじめのステップとして、最終的には訴えることもできます。

裁判で認定されれば、損害賠償を要求ししたり、暴力や侮辱的な発言があれば刑法による罰を課すことだってできます。

しかるべき場所に訴える場合は、どういった発言や行為によるパワハラ・モラハラがあったかを文書や音声で記録しておきましょう。


パワハラ・モラハラした歯科医師に仕返しをする


 パワハラ・モラハラした歯科医師に仕返しをすることも、一考の価値ありです。
 まー、前述した、「歯科医院を退職する」ことが前提になりますが。

たとえば、もしも歯科助手に違法行為を強制しているような歯科医院であれば、それをバラシてしまうとか。
通報先は保健所や、各都道府県の衛生主管部、警察、厚生労働省の公益通報窓口などになります。

他にも、同じように不満を持っている歯科助手・歯科衛生士のスタッフたちと結託して一斉に辞めてしまうのも効果的です。

歯科医院は小さな規模で、最小人数で回しているところも多いですから、一斉にスタッフに去られると数週間~数か月間診療ができなくなります。

歯科助手への歯科医院院長のパワハラ・モラハラ:理由と対処法を解説【まとめ】


以上、歯科助手を悩ませる歯科医院院長からのパワハラ・モラハラの実態と、対処法について整理しました。

歯科助手に限ったことではありませんが、職場において立ち場の低いポジションで働くことは簡単なことではありません。

特に歯科医院では、最高権力者である歯科医師からのハラスメントが発生しやすい状況であることに注意が必要です。

日々の診療のプレッシャーという歯科医師の事情もあるものの、パワハラ・モラハラの被害を受けた歯科助手としてはたまったものではありません。

長期間、理不尽なハラスメントを受ければ精神的にも参ってしまいますから、あまりにひどい場合は転職・退職という選択肢も考えましょう。

何なら、裁判などで訴える、あるいはできる限りの仕返しをしてやるのも考えてみましょう。

では。


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