「看護師なんて二度とやらない、やりたくない・・・」
これは私の知人(女性)の言葉です。
その知人は、3年ほど勤務したのち、看護師を辞めました。
その後15年以上立ちますが、看護師の仕事はしていません。
受験勉強をした、4年制大学の看護学部を卒業して、国家試験に苦労して合格したにも関わらず、たった3年ほどしか現場に出ていないのです。
もったいないようにも聞こえます。
実は彼女のように、看護師の国家資格と、キャリアがあるにもかかわらず、看護師を辞めたのち、別の仕事をしている人が沢山います。
看護師といえば、安定している、給料が良い、需要があるといった具合で、いわゆる人気の職業ですよね。
もちろん、体力的に辛かったり、責任の重い仕事でもありますが、「看護師と結婚出来たら勝ち組」なんていわれて婚活市場でも引く手あまた。
それでも、「看護師」という仕事と生活を捨てて、「二度とやらない」「二度とやりたくない」と感じてしまうほどの理由と背景があるのです。
本記事ではこういった「看護師なんて二度とやらない、やりたくない・・・」という元看護師が多い理由。
どうして彼ら/彼女らは看護師の仕事が嫌になってしまったのか?という点について整理していきます。
また、看護師を辞めた後にどういった働き方、仕事の選択肢があるのか?といった点についても解説してきます。
本記事は下記のような人にお勧めです。
・看護師の仕事に興味がある人
・まさに、これから看護師になろうとしている人
・現在、看護師を辞めようか続けようか悩んでいる人
・すでに看護師を辞め「二度とやらない、やりなくない」と考えている人
・まさに、これから看護師になろうとしている人
・現在、看護師を辞めようか続けようか悩んでいる人
・すでに看護師を辞め「二度とやらない、やりなくない」と考えている人
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看護師なんて二度とやらない、やりたくない・・・という声
いわゆる「潜在看護師」というものがあるのですが、これは、看護師資格保持者のうち、看護師として働いていない人のことを指します。
この潜在看護師が、2020年時点では日本には71万人ほどいると推計されています。
もちろん、この中には、出産や育児で一時的に職場を離れている女性や、何らかの理由で看護師として勤務できない人(=看護師としての復帰を望んでいる人)も多く含まれています。
一方で、冒頭で書いたように、看護師を志して、一度看護師として働いたものの「看護師なんて二度とやらない、やりたくない」と言う人も。
彼ら、彼女らは医療の現場に戻らずに、全く異なる仕事や、医療に関わりつつも患者からは距離をおいた場所での活躍を望むことになります。
はっきりって、「看護師」という仕事に絶望したり、失望したり、見切りをつけてしまっているわけです。
個人と国家が、労力と時間とお金をかけて育成したにもかかわらずです。
とてももったいない話です。
これから、超高齢化社会である日本においては、医療従事者、とりわけ看護師の需要は高く、慢性的な人手不足が深刻になってきます。
新規の看護師の育成に力をいれる一方で、こういった看護師としての仕事を離れてしまう看護師資格保持者を減らすこともケアしなければなりません。
新人看護師に「いかに現場に定着してもらうか?が重要。
「看護師なんて二度とやらない、やりたくない・・・」という理由
「看護師なんて二度とやらない、やりたくない・・・」という人の多くは、はじめは「看護師」という仕事に大きな希望を抱いていた人たちのはず。
決して、嫌々看護師になったわけでも、適当な気持ちで看護師を目指したわけでもありません。
前出の私の知人女性も、看護師という仕事に熱意を持っていましたし、希望を持って看護師になりました。
それでも、数年で「看護師なんて二度とやらない、やりたくない・・・」と思ってしまうのは、やはり理由があるのです。
看護師という仕事に失望する、見切りをつける理由は様々ですが、
・不規則で過酷な労働条件
・劣悪な人間関係
・職場でのハラスメント
・理想と現実のギャップ
・劣悪な人間関係
・職場でのハラスメント
・理想と現実のギャップ
といったものが挙げられています。
二度とやらない、やりたくない・・・ほどに不規則で過酷な労働条件
医療従事者のなかでも、患者ともっとも近い距離で対応する看護師の現場は、過酷です。
特に病床(ベッドの数)が多く、重症患者や救急の受け入れをする病院ではとにかく忙しい。
休憩をとる暇もなく、勤務時間が嵐のように過ぎていくような職場もあります。
忙しすぎて、まる一日食事もとれない、といったことも聞きます。
夜勤含めて不規則なシフトで、身体的にも精神的にもよほどタフでなければやっていけません。
「患者のため」「命を救うため」と言われれば、長時間の過酷な労働も受け入れざるを得ませんが、精神的・肉体的な限界がいつかくるのは当然。
たとえ、手当が出たりやお給料が良くても、自身の健康の方が大事ですしね。
一度身体を壊したり、あまりの疲労で医療ミスしかけたり・・・その結果「二度と看護師なんてやりたくない」と考える人もでてくるのは当然といえば当然ですよね。
二度とやらない、やりたくない・・・ほどに劣悪な人間関係
看護師の職場でしばしば問題になる「人間関係」。
女性が多い職場=人間関係が難しいといわれますが、ただでさえ過酷な職場ですから、看護師たちのストレスはMAXです。
些細なことで同僚や先輩とトラブルになったり、ひどい場合は「いじめ」が常態化している職場もあります。
仕事ができない新人のうちは、非常に肩身の狭い思いをしながらお局看護師の機嫌を伺う・・といった経験をした人もいるでしょう。
「こんな劣悪な人間関係に耐えてまで仕事して、一体その先に何があるのだろう・・・?」
こういった考えをもってしまうと、その後看護師を続けるモチベーションもなくなってしまい、二度と看護師の現場にもどってこない人が続出します。
二度とやらない、やりたくない・・・ほどの職場でのハラスメント
看護師の職場ではしばしば「ハラスメント」が問題になります。
上記の、看護師同士のいじめもそうですが、医師や患者からのハラスメント(パワハラ、セクハラ、モラハラ)も横行しているのが現状。
看護師は医療現場では医師よりも立場が弱く、病院の「お客様」である患者に対しても弱い立場です。
近年では、医療従事者を困らせる「モンスターペイシェント」という言葉もよく知られていますよね。
患者のために仕事をして、医師のサポートを一生懸命しているにも関わらず、ハラスメントのターゲットになるなんてやってられませんよ。
「こんなに嫌がらせされて、私はいったい誰のために頑張っているのだろうか・・・」
こうして、看護師を辞めてしまうひとも出てきます。
二度とやらない、やりたくない・・・ほどの理想と現実のギャップ
看護師になる際、たいていの人は理想の看護師像をもっています。
だからこそ、一生懸命勉強して、実習をこなして看護師の国家資格を取得したはず。
・患者の力になりたい
・医療に貢献したい
・バリバリと格好よく働きたい
・医師に信頼される看護師になりたい
・医療に貢献したい
・バリバリと格好よく働きたい
・医師に信頼される看護師になりたい
しかし、現実はそううまくいきません。
自らの経験不足や、能力不足に落ち込んだり、自信を失ったりします。
看護師としてできることの限界、無力さも痛感します。
心が強ければ、そんな中でも立ち上がっていけますが、皆がそうではありません。
不運にも、上述のような過酷な労働、劣悪な人間関係やハラスメントがある職場に出会ってしまったらなおさらです。
周囲の同僚もギリギリで踏ん張っているような職場では支えになってくれる人もなかなかいないのです。
すでに書いた私の知人はこのパターンで看護師を辞めてしまいました。
そして、もう二度とやらないでしょう。
二度とやりなくないなら看護師なんかに戻らなくてもいい、辞めた後の道は?
医療現場において看護師は不足していますし、「潜在看護師」を有効活用することは重要な課題です。
いったん看護師を辞めてしまっても、いつか看護師として復帰してほしいという意見も多いと思います。
とはいえ、心が折れてしまって「看護師には二度と戻りたくない」場合は、無理に戻る必要はありません。
別の道を探すことになります。
ここでは、看護師経験者が、二度と看護師をやらない場合の選択肢について触れておきます。
看護師経験者が、キャリアや知識をいかして活躍できる職業としては、下記のようなものがあります。
・保健師
・登録販売者
・医療事務
・登録販売者
・医療事務
ちなみに、冒頭から登場している私の知人は看護師を辞めた後は「保健師」として働いています。
4年制大学で看護師資格と保健師資格の両方を取得していたことが幸いしました。
看護師をやめて保健師へ
看護師を辞めた人で、その後「保健師」として活躍する人は非常に多いです。
保健師の仕事は、ざっくりいうと人々の健康維持のために指導やサポートをする仕事。
行政で市民の健康相談を受けたり、企業で社員の健康管理をしたり、学校の保健室で学生のケアをする仕事です。
公務員である行政保健師として働いたり、学校・企業・病院などでも求人があります(それぞれ、学校保健師、産業保健師、病院保健師)。
保健師になるには、看護師資格と保健師資格の二つの国家資格を所有する必要があります。
具体的には、下記の2つの方法で保健師資格を取得可能。
・看護師資格保有者が、1年間の保健師養成学校を修了し保健師国家試験に合格する
・4年制大学の看護学部を卒業し、看護師資格と保健師資格の二つの国家試験に合格する
最近では4年制大学卒の看護師も増えていますが、保健師資格を同時に保持している人も多いですね。
保健師は看護師と違い、患者の治療の最前線で過酷な労働をしたり、夜勤をこなしたりといったことはないため、身体的・精神的な負担は相対的に少ないお仕事です。
保健師の平均年収は看護師と同程度(500万円前後)とされていますが、夜勤などの手当てが無いため看護師から保健師になると手取り年収は多少すくなくなるかもしれません。
看護師を辞めて登録販売者に
看護師になるまでの知識と、臨床での経験を生かして「登録販売者」の資格を取得する人もいます。
登録販売者は薬剤師に次ぐ、医薬品のエキスパート。
ドラッグストアやコンビニエンスストアで医薬品の販売、管理が可能になります。
一般的に登録販売者の試験は難しいですが、看護師資格と重複した内容もあるため、勉強はかなり楽だとおもいます。
薬剤師国家試験と異なり、誰でも受験できるため看護師を辞めて1年後には登録販売者として働いていた、なんて人もいます。
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看護師を辞めて医療事務に
看護師を辞めて、医療事務として別の病院で働く人もいます。
医療事務の仕事をするのに必要な資格はありませんので、就職先があればすぐにでも働くことはできるでしょう。
一般的に未経験から医療事務を始めると、専門用語がわからなかったり、病院特有の雰囲気に慣れたりするのが大変です。
その点、看護師経験者なら難なく仕事ができるでしょう。
医療事務の平均年収は250万円ほどで看護師時代よりも大幅に下がってしまいますが、体力面ではかなり楽になるはずです。
また、医療事務として働くうちに「やっぱり看護師として最前線で働きたい」と思えてくるかもしれません。
「看護師は二度とやらない、やりたくない・・・」と言いつつ、未練が少しでもある人は、医療事務をやってみてもいいかもしれません。
では。
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