薬剤師がダブルライセンスで 資格取ったら有利?医師、看護師、栄養士とか…


ダブルライセンスという考えかたがあります。

資格を一つだけではなく、複数保有して、本業や副業に役立てるってやつです。

一時に資格ブームがあって、資格を取るのが趣味で三つも四つも持っている人もいましたよね。

一方で、あまり関連のない資格を複数持っていたところで、大きなメリットはありません。

薬剤師の場合はどうでしょうか。

薬剤師も「薬剤師国家試験」に合格したらもらえる資格ですが、何か他の資格と組み合わせてダブルライセンスでいいことがあったりするのでしょうか?

本記事では、薬剤師の場合について、ダブルライセンスとして追加取得しすることに意味があるのか?について整理していきたいと思います。

また、取得するとしたらどんな資格がいいのかを考えてみます。




はじめに言っておくと、薬剤師の資格「強い」


ダブルライセンスで何か資格を取得するにしても、世の中にはにはいろいろなものがあります。

非常にメジャーで、汎用性が高く職業に直結するような資格もありますし、反対に非常にニッチで、あまり使いどころがない趣味で取るような資格もあります。

国家資格もあれば、民間の資格もありますよね。

実は、薬剤師の資格は国家資格ですし、薬剤師という職業に直結する非常に有用で、「強い」資格です。

今のところ、薬剤師免許をもっていれば、「ダブルライセンス」で何かの資格をとらずとも、いいお給料でお仕事がもらえます。

当然取得するために、薬学部に6年間通わないといけなかったり、国家試験がそれなりに難しかったりとハードルは高いわけですけどね。

ダブルライセンスは、一般的にはメリットがあるケースもある


何かの資格に追加して、もう一つ資格を取ることで非常に大きなメリットとなる組み合わせが時々あります。

ダブルライセンスが有用なケースですね。

例えば、弁護士資格にプラスして医療系国家資格を持っていた場合、医療系の訴訟に対応しやすいと言うケースがあるようです。

また、看護師資格を持っている人が、助産師資格も持っておけば、地方の医療従事者が不足している地域では非常に重宝されます。

ダブルライセンスは、「専門性を強化する効果」や「活動範囲を広げる効果」がある場合があるのです。



薬剤師の国家資格保有者のダブルライセンスの例

いまのところ、薬剤師が、積極的にダブルライセンスとして何かの資格を取得する動きはありません。

私が知る範囲では、薬剤師の国家資格の保有者がダブルライセンスとしてもう一つ資格を持っていたケースは次のようなものがあります。

薬剤師と医師のダブルライセンス

大学を卒業して薬剤師として勤務をしていたが、医師になることを志し再受験を経て医師になったケースです。

薬剤師と看護師のダブルライセンス

看護学部を卒業後、看護師として勤務していたが、薬剤師になることを志し薬学部に行って薬剤師になったケースです。

薬剤師と栄養士のダブルライセンス

学生時代に薬学部を受験舌が不合格となり、断念して栄養士の免許を取ったが、その後やはり諦めきれず再受験し薬剤師になったケースです。

いずれのケースも、積極的にダブルライセンスになったというよりも、別の仕事をやりたくて、追加でライセンスを取得したケースでした。

薬剤師の国家資格保有者のダブルライセンスのメリット


結論を言ってしまうと、これらんのケースでは薬剤師がダブルライセンス化することによる相乗効果的なメリットはあまりありません。

というのも、たとえば薬剤師と医師とのダブルライセンスの場合、当然実態は医師として勤務をします。

薬剤師が保有している調剤権は、医師も保有しているため、権限が重複しており、薬剤師免許と医師免許のダブルライセンスの医師の権限は、普通の医師となんら変わりません。

薬剤師と看護師のダブルライセンスの場合では、医療現場における権利そのものは重複していません。

患者への治療行為もできるし、調剤もできるということになります。

しかし、両方の資格を行使して業務を行える場面は普通想像できません。

二足のわらじで業務を行えるほど楽な仕事でもありませんから。

結局、薬剤師と看護師のダブルライセンスでは、どちらかの資格を選択して、それをメインの仕事として続けていき、キャリアを積んだ方が有利になります。

栄養士と薬剤師の両方を保有しているケースでは、給与待遇の面から薬剤師として勤務することを選ぶことになるでしょう。

私が知っているケースでも実際薬剤師として勤務をしていました。

薬剤師が、患者に栄養指導する場面は少ないと思います。



薬剤師がダブルセンスで持つべき資格はどれ?


では薬剤師の場合、ダブルライセンスで資格を保有する意味はあまりないのでしょうか?

上述のように、基本的には、「薬剤師資格」を持っている場合は、それ単一で十分に仕事として成り立つため、追加で保有して大きな意味のある資格はありません。

薬剤師の立場でダブルライセンスとして持っておいて意味があるのは、下記の二つの目的に合致した時でしょう

将来、薬剤師の需要が減り、職を失うことに備えて別の資格を取っておく


もしも、将来薬剤師の需要がなくなる或いは、薬剤師がいらなくなる場合に備えて、不安だから資格を取ってダブルライセンスになっておきたいという人はいるかもしれませんね。

その場合は、おすすめなのは看護師や放射線技師とした同じ医療系の資格でしょう。

国家試験の内容的にも重複している部分がありますので、勉強もしやすいはずです。

ただし、それらの医療系資格は、学校に行って取得しなければいけない資格です。

それなりのコストと時間を割くことになります。

薬剤師を続けながら副業をするために必要な資格を取っておく

一方、薬剤師として勤務しつつ、副業として何かをやりたい場合は、そのために必要な資格を取得してダブルライセンスとなっておくことは良い選択だと思います。

現在はパソコン一つあればインターネットでいくらでも副業ができる時代ですからね。

副業に役立つ資格やスキルはWeb系プログラミングなどのPC系スキル、あるいは外国語・言語系のスキルでしょう。

外国語の場合、英語でも大丈夫ですがかなりライバルが多いので、ドイツ語や中国語といったちょっと希少価値のある言語に関する資格を取っておけばいいかもしれません。

薬剤師のダブルライセンスって意味あるの?医師、看護師、栄養士とか…まとめ


薬剤師の立場でダブルライセンスとして、別の資格を保有している人は時々います。

ただし、多くは薬剤師の資格そのものとの相乗効果があまり大きくないのが実情です。

もともと薬剤師の資格そのものが十分に強いもので、単一で職業と直結しているから、無理にダブルライセンス化する必要はありませんし、あまり意味がありません。

もしも、薬剤師の立場でダブルライセンスとして取得した方がいい資格があるとすれば、「将来の薬剤師の需要減に備え、近しい医療系の資格」あるいは「薬剤師をやりながら副業をするにあたって使えるプログラミング系および語学系の資格」あたりが、有用かと思います。

では



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