個人的には2019年現在でも、薬剤師っておいしい職業だと思います。
私立大学でも国公立大学でも。
安定しているし、他の医療系職業とくらべて体力的なしんどさもありません。
薬剤師は、そこそこ給料がもらえて、社会的にも認知された職業ですよ。
理系の高校生で、特にこだわりのある職業がなければ、薬学部に進学して薬剤師になっとけば良いと思います。
でも、世の中には「薬剤師はやめとけ」「薬剤師に未来はない」「薬剤師オワコン」なんて主張をする人がたくさんいます。
本記事では、薬剤師やめとけ派の主張を整理して、反論しています。
薬剤師になろうとしている、高校生や、薬学生、その親御さんの参考になれば幸いです。
大きく分けて、薬剤師やめとけと主張している意見には2つあります。
一つは、「薬学部の進路」としての薬剤師をやめとけという意見です。
つまり、MRをはじめとした製薬企業への就職や、公務員になることを推奨している意見です。
これについては、私としては異論ありません。
給与面や、仕事内容、将来性を考えたとき、薬剤師以外の職業にも目を向けるべきですから。
なので、本記事では触れないこととします。
もう一つの主張が「そもそも薬剤師という職業が終わっているので、やめておけ=薬学部に進学したり、薬剤師を目指すのをやめておけ」というものです。
本記事では、こちらの主張について考えていきます。
以下の2点が主な薬剤師やめとけ派の根拠です。
当然学費も4年制に頃の1.5倍、学生生活に必要な費用も1.5倍です。
私立大学の薬学部だと、学費だけで6年間で1000万円以上かかります。
薬剤師になるにはお金がかかるのです。
一方で、平均年収は600~700万円程度しかなく、歯科医師や医師には到底及びません。
そのため、学費に対するコスパが悪いというのです。
その結果、毎年の薬学部卒業生が増加して、現在は薬剤師供給過剰状態だというのです。
もし、薬剤師過剰になると、国家試験に合格したものの、就職先がみつからず路頭に迷うというのです。
確かに恐ろしい話ですね。
上記の2つの懸念については理解できるし、確かにそうかもね、と思う部分があります。
でもそもそも、「じゃあどうすればいいのか」という部分を薬剤師やめとけ派は考えていません。
「薬剤師やめとけ、医学部行け」ならわかりますよ。
でも薬学部と医学部ではレベルが違いすぎます。
「薬剤師やめとけ、理学部とか工学部行け」ってことですか?
よほど優秀または、その分野に強いこだわりがあるなら別です。
でも、そうでなければ、
「理学部とか工学部やめとけ、薬学部いって薬剤師なっとけ」が2019年現在でも、正解ですよ。
医師や歯科医師と比べると、薬剤師のコスパは悪いですがそこと比べても仕方ありません。
よく、薬剤師の給与は安い、工学部出て、民間企業に行けば年収1000万超えられる、という意見が出てきます。
大企業に行けたらそうですが、零細企業だと年収300万円とかです。
就職だってできるかどうかわかりません。
理系学生が応募してくる、研究系の職種なんて超超超~狭き門ですよ。
工学部や理学部に行く頭があるなら、薬学部に進学して薬剤師になったほうがはるかに安泰です。
学費は、私立大学なら工学部や理学部との差はそれほど大きくありません。
2年分多いだけです。
もし工学部、理学部で大学院の修士課程に進むことを考えるとほぼ同じでしょう。
学費差額の生涯年収に対する割合は数%です。
残りの人生で、自家用車や住む家のスペックをちょっとだけ落とせば簡単に埋め合わせできます。
たくさん薬学部ができて、卒業してくる薬剤師の数が増えると就職先がなくなる!なんて全うに聞こえる主張ですね。
たしかにここ10年で、調剤薬局や病院で勤務する薬剤師の数は増えています。
厚生労働省による調査で、医療機関で勤務する薬剤師総数がわかります(出典:厚生労働省 医師・歯科医師・薬剤師調査の概況 結果の概況)。
これによると、
2012年は約19.7万人、2012年は約20.5万人、2014年は約21.5万人、2016年は約23万人と徐々に増えていっています。
しかし、これを根拠に「薬剤師やめとけ」は短絡すぎます。
そもそも、高齢化社会に備えて、もともと人手不足気味であった薬剤師の数を意図的に増やしているだけです。
供給とともに需要が増えているということです。
また、今後もこのままのペースで増加するかというとそうではありません。
団塊の世代がどんどんリタイアしていきます。
さらに少子化の影響で、これからどんどん大学生が減っていきます。
薬剤師の供給は今がピークで、これから減っていくのです。
おそらくいくつかの私立大学では、学生を確保できなくなって消えていきます。
薬剤師が供給過剰となって就職先がなくなる前に、薬学部そのものが減っていくのです。
ということで、「薬剤師やめとけ」って言ってる人たちの話は突っ込みどころ満載です。
「薬剤師やめとけ」とか、「薬剤師オワコン」とか言われたら、
って言っといたらいいです。
では
薬学部はつまらないよ、覚悟しとけ
薬剤師と看護師の地位:どっちが上か気になるなら薬剤師になるなよ
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私立大学でも国公立大学でも。
安定しているし、他の医療系職業とくらべて体力的なしんどさもありません。
薬剤師は、そこそこ給料がもらえて、社会的にも認知された職業ですよ。
理系の高校生で、特にこだわりのある職業がなければ、薬学部に進学して薬剤師になっとけば良いと思います。
でも、世の中には「薬剤師はやめとけ」「薬剤師に未来はない」「薬剤師オワコン」なんて主張をする人がたくさんいます。
本記事では、薬剤師やめとけ派の主張を整理して、反論しています。
薬剤師になろうとしている、高校生や、薬学生、その親御さんの参考になれば幸いです。
薬剤師やめとけ派は2つある
大きく分けて、薬剤師やめとけと主張している意見には2つあります。
一つは、「薬学部の進路」としての薬剤師をやめとけという意見です。
つまり、MRをはじめとした製薬企業への就職や、公務員になることを推奨している意見です。
これについては、私としては異論ありません。
給与面や、仕事内容、将来性を考えたとき、薬剤師以外の職業にも目を向けるべきですから。
なので、本記事では触れないこととします。
もう一つの主張が「そもそも薬剤師という職業が終わっているので、やめておけ=薬学部に進学したり、薬剤師を目指すのをやめておけ」というものです。
本記事では、こちらの主張について考えていきます。
薬剤師やめとけという根拠
以下の2点が主な薬剤師やめとけ派の根拠です。
薬剤師は給料が安いので学費に対してコスパが悪い→やめとけ
2006年に薬学部は6年制となり、医学部や医学部と同じ期間の教育が必要になりました。当然学費も4年制に頃の1.5倍、学生生活に必要な費用も1.5倍です。
私立大学の薬学部だと、学費だけで6年間で1000万円以上かかります。
薬剤師になるにはお金がかかるのです。
一方で、平均年収は600~700万円程度しかなく、歯科医師や医師には到底及びません。
そのため、学費に対するコスパが悪いというのです。
薬剤師は過剰供給なので将来飽和する→やめとけ
薬学部が6年制になったのと、ほぼ同時期に多くの私立大学が薬学部を新設しています。その結果、毎年の薬学部卒業生が増加して、現在は薬剤師供給過剰状態だというのです。
もし、薬剤師過剰になると、国家試験に合格したものの、就職先がみつからず路頭に迷うというのです。
確かに恐ろしい話ですね。
薬剤師やめとけ派の問題
上記の2つの懸念については理解できるし、確かにそうかもね、と思う部分があります。
でもそもそも、「じゃあどうすればいいのか」という部分を薬剤師やめとけ派は考えていません。
「薬剤師やめとけ、医学部行け」ならわかりますよ。
でも薬学部と医学部ではレベルが違いすぎます。
「薬剤師やめとけ、理学部とか工学部行け」ってことですか?
よほど優秀または、その分野に強いこだわりがあるなら別です。
でも、そうでなければ、
「理学部とか工学部やめとけ、薬学部いって薬剤師なっとけ」が2019年現在でも、正解ですよ。
学費と年収を考慮しても、薬剤師は安泰
医師や歯科医師と比べると、薬剤師のコスパは悪いですがそこと比べても仕方ありません。
よく、薬剤師の給与は安い、工学部出て、民間企業に行けば年収1000万超えられる、という意見が出てきます。
大企業に行けたらそうですが、零細企業だと年収300万円とかです。
就職だってできるかどうかわかりません。
理系学生が応募してくる、研究系の職種なんて超超超~狭き門ですよ。
工学部や理学部に行く頭があるなら、薬学部に進学して薬剤師になったほうがはるかに安泰です。
学費は、私立大学なら工学部や理学部との差はそれほど大きくありません。
2年分多いだけです。
もし工学部、理学部で大学院の修士課程に進むことを考えるとほぼ同じでしょう。
学費差額の生涯年収に対する割合は数%です。
残りの人生で、自家用車や住む家のスペックをちょっとだけ落とせば簡単に埋め合わせできます。
薬剤師が供給過剰という主張は極端
たくさん薬学部ができて、卒業してくる薬剤師の数が増えると就職先がなくなる!なんて全うに聞こえる主張ですね。
たしかにここ10年で、調剤薬局や病院で勤務する薬剤師の数は増えています。
厚生労働省による調査で、医療機関で勤務する薬剤師総数がわかります(出典:厚生労働省 医師・歯科医師・薬剤師調査の概況 結果の概況)。
これによると、
2012年は約19.7万人、2012年は約20.5万人、2014年は約21.5万人、2016年は約23万人と徐々に増えていっています。
しかし、これを根拠に「薬剤師やめとけ」は短絡すぎます。
そもそも、高齢化社会に備えて、もともと人手不足気味であった薬剤師の数を意図的に増やしているだけです。
供給とともに需要が増えているということです。
また、今後もこのままのペースで増加するかというとそうではありません。
団塊の世代がどんどんリタイアしていきます。
さらに少子化の影響で、これからどんどん大学生が減っていきます。
薬剤師の供給は今がピークで、これから減っていくのです。
おそらくいくつかの私立大学では、学生を確保できなくなって消えていきます。
薬剤師が供給過剰となって就職先がなくなる前に、薬学部そのものが減っていくのです。
まとめ:薬剤師やめとけ派の主張には反論可能
ということで、「薬剤師やめとけ」って言ってる人たちの話は突っ込みどころ満載です。
「薬剤師やめとけ」とか、「薬剤師オワコン」とか言われたら、
- じゃあ工学部や理学部に行ってどうすんの?
- 学費とか生涯年収に比べたら大したことねーし、医者と比べても意味ねーし。
- 薬剤師供給過剰になる前に、私立大薬学部つぶれてなくなるし。
って言っといたらいいです。
では
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