薬学部5年生の終わりころになると、約1年後に控えた薬剤師国家試験を意識しはじめます。
一部の私立大学の薬学部では模擬試験や、対策講義が本格化してくる時期でもあります。
6年生以降、本格的に薬剤師国家試験の勉強に取り組むわけですが、多くの学生は現実と現在の自分のレベルのギャップに直面します。
「薬剤師国家試験に受かる気がしない…」
「やばい、全然問題解けない…」
「このままでは確実に国試浪人してしまう…」
本記事ではそんな衝撃を受けている薬学生、薬剤師のタマゴが考えるポイントを整理して紹介しています。
薬剤師国家試験は難しい
最も基本的なポイントですが、薬剤師国家試験は難しいです。
新卒者の合格率は平均80%前後ですが、70%を切った年もありますし、実際には多くの私立大学薬学部で、合格ラインに達しない学生を留年させています。
医療現場において、薬剤師に求められる役割や知識は大きくなっており、2006年の6年制以降、薬剤師国家試験の試験範囲も広がっています。
年々、難化していく可能性が高いです。
在学中に、与えられる授業を受けて、単位を取得しただけでは薬剤師国家試験に受かるだけのレベルには到達しません。
薬剤師国家試験に特化した勉強をしていなければ、過去問題や模擬試験の問題に挑んでもさっぱり解けないのです。
講義の内容と、国家試験対策とは別物と考えましょう。
薬学部の5年生の終わりや、6年制の終わりではいわゆる国家試験対策に十分な時間を割いている学生はほとんどいないので、、「受かる気がしない…」という感想に至ります。
模擬試験は受かる気にさせてくれない
薬剤師国家試験に向けて、対策の模擬試験を受験する機会が数回あります。
模擬試験は、本番の薬剤師国家試験と同様の出題形式、出題傾向になっているので、模擬試験の結果によって自己の理解度、学習度合がわかります(模擬試験の結果を卒業試験の一部として取り扱う大学もありますね)。
模擬試験の結果がわるければ「あーだめだ、もう本番も受かる気がしない」となってしまいます。
でも過度に悲観する必要はありません。
模擬試験は本番の薬剤師国家試験よりも、難易度が高く作成してあります。
学生に危機感を持たせてやる気を出させる意味合いと、模試を実施している薬ゼミが受講者を集めるための戦略も込められています。
模擬試験の結果で、過度に悲観する必要はないのです。
受かる気がしないのは出題形式が違うから
「薬剤師国家試験に受かる気がしない」学生は勉強しましょう。
とはいっても、講義で作成したノートや教科書を読んで、やみくもに勉強しても、受かる気がしないままです。
前述のように、薬剤師国家試験に特化した勉強をしなければ、決して合格できません。
薬剤師の国家試験では、記述問題はありまえん。
すべて、設問の正誤を問う問題になっています。
必須問題では一問一答形式、一般問題では複数の設問について正誤を問われ、その組み合わせから正答肢を選択する形式になります。
合計345問(2019年時点)の問題が出題されますので、かなりのスピードが求められます。
そのため、これまで単位を取得するために実践してきた勉強法や解答テクニックとは全くことなるアプローチが必要ですが、多くの学生は6年生のはじめの時点では持ち合わせていません。
受かる気がしないのは最初だけだよ
薬学部は勉強が忙しく、ほとんどの学生は、単位の取得や実務実習で大忙しです。
5年生までに本格的な薬剤師国家試験の勉強ができている学生はごくごく一部でしょう。
そのため、模試や過去問題を解いて、最初は皆「薬剤師国家試験受かる気がしない…」と焦ることになります。
でも、大丈夫です、これは最初のうちだけです。
薬剤師国家試験は、過去問題や、本番形式の問題集も充実していますので、これらと使ってしっかり勉強していけば確実に合格できます。
はじめのうちは戸惑うかもしれませんが、これは問題の出題形式が異なるだけで「解き方」がわかっていないだけなのです。
問題解答のコツをつかめばすぐに点数がアップします。
すぐに「受かる気がしない」が「受かる気しかしない」に変わっていきます。
「受かる気がしない」を「受かる気しかしない」に変える
最速で「受かる気がしない」が「受かる気しかしない」に変えるにはどうするか。
一番大事なことは、「薬剤師国家試験の出題形式に従った勉強をすること」です。
具体的には、「とにかく過去問5年分(またはそれに相当する量の問題集)を解く」ことです。
この量の問題を、国家試験本番までに2周(できれば3周)します。
1周目はほとんど正解を導けないかと思います。
それでいいんです。
大事なのは、解答解説をしっかり読み込んで、国家試験でどういう内容が、どういう傾向で問われているのかを理解することです。
そうすれば2周目では、かなり正解率が向上します。
過去問や問題集で出題されているポイントが、本番で出題されます。
過去問5年分(またはそれに相当する量の問題集)の出題とその周辺を網羅できれば、本番では必ず合格点が取れます。
教科書ベースの勉強はNG!受からないよ!
真面目過ぎる学生は、「基本が大事」「授業でならったことをベースに」と考えて、過去のノートや、単位取得にためのテストを見直そうとする人がいます。
ある程度勉強してから、過去問に取り組もうとします…
しかし、これは絶対にお勧めしません!
はっきり言って、薬剤師国家試験は範囲が膨大で、試験までの時間が限られています。
講義でならったことは、すっかり忘れて、過去問題や問題集から、ゼロベースで勉強するべきです。
実際、教科書ベースで試験対策をやっていた、(単位取得において)成績優秀だった同級生は、国家試験で見事に落ちました。
みな驚いていましたが、明らかに勉強方法のミスです。
教科書の知識は、薬剤師になってからは大いに役立つ基礎的なことを含んでいますが、薬剤師国家試験対策においては役に立ちません。
過去問を解いて、解答解説が理解できないときに、参考のために教科書を開く程度にしましょう。
焦るといつまでも「受かる気がしない」
だんだんと試験の本番や、卒業試験が近づいてくると焦りがでてきます。
ほどよい焦りはいいプレッシャーですが、あまり焦ると勉強したことが頭に入ってきません。
過去問や問題集ベースで勉強している時に焦りがでると、解説をしっかりと熟読せずに、問題を解くことに時間を使いがちです。
しかし、大切なのは、解説をしっかりと熟読することです。
良く出題される問題については、問題と解答解説を暗記してもいいくらいです。
「受かる気がしない」時期は焦る気持ちはわかりますが、ぐっとこらえましょう。
正しい勉強方法を続けていれば、必ず「受かる気がしない」が「受かる気しかしない」に変わります。
特に試験本番前の2~3か月は、悶々とする時期です。
あえて、数日旅行に行ったり、デートでもしてリラックスするなどの工夫も必要です。
(私も本番2か月前は、毎週合コン行ってましたwww)
では。
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