ホワイト企業なのにうつ、ストレス。真面目なのに仕事ができないタイプ


現在、うつ病を初めとする精神疾患患者は、400万人弱といわれています。

どこの職場でもうつ病などのメンタル面の不調で、辞めたり、中長期間休んでいるがいますよね。

この原因はさまざまですが、仕事は一つのきっかけになります。

もちろんすべてではありませんが、昨今問題となっている「ブラック企業」「ブラックな職場」と無関係とも言えません。

長時間労働をはじめとする激務やパワハラ、無謀なノルマを押し付けられて、精神的負担が…なんて話です。

真面目に仕事をする日本人に特有の気質かもしれません。

でも、ブラック企業と対照的な「ホワイト」は職場では、仕事によるうつ、メンタル面の不調で辞めたり、休んだりするひとはいないのかというと、そうではありません。

本記事では、ホワイト企業でもうつや、メンタルダウンに陥りやすい「真面目なのに仕事ができない」タイプの社員について書いています。

自分が「真面目なのに仕事ができない」だったらどうするべきか、「真面目なのに仕事ができない」部下にどう対処するべきか。






ホワイト企業でもうつ病になる


私は現在、残業なし、パワハラ皆無のすご~く緩い職場で働いています。
人間関係もそれほど悪くありません。

業務内容は、ちょっと専門的&細かい部分が多くて、書類のチェックやミスが内容かなり慎重にならないといけない部署ですが、いわゆる世間のイメージにある「ブラック」な職場とは対極にいます。

さぞかし、みんな心身ともに健康ですごしているかと、お思いかもしれませんが、メンタルダウンしている人やうつ病で長期間休んでいる人は何人もいます。

また復帰したばかりの人や、過去に同様の症状で、結局辞職した人達だっています。

恵まれた環境、ホワイトな職場で働いているからといって安心はできないのです。


「真面目なのに仕事ができない」タイプ


もちろんプライベートでの生活が、うつ病やメンタルダウンにつながることはあります。

しかし私の周りの彼ら/彼女らは、プライベートではなく仕事、業務のストレスが体調を崩すきっかけとなっていました。

体調を崩す直前は、皆、怒りっぽくなったり、神経質になったりしていたようです。

ホワイトな職場でダウンするひとって、とても、とても真面目な人です。

そして、真面目なのに(自分が描いたイメージ通りに)仕事ができない人たちです

ブラックな職場では、外部から圧力がかかりますが、これらの人は「自分自身で」内部から圧力をかけてしまします。

特に、ホワイトな大企業だと「要領よく仕事を仕上げて定時帰り、成果もきちんと出している」優秀な社員がたくさんいるのですが、

「真面目なのに仕事ができない」タイプの人は、真面目だから、それらの人とどうしても比べてしまうのです。

だけど、当然、そううまくいかない。

その結果、自分で「真面目にやっている。それなのに仕事ができない」というプレッシャーを感じでしまうのです。
  • 仕事を完璧にしないといけない。
  • もっと成果を出さないといけない。
  • 自分のパフォーマンスを120%発揮しないといけない。
  • 優秀な周りの人に迷惑をかけてはいけない
幼いころから真面目で、自分にプレッシャーをかけることで成果をあげてきた人達はこういう思考回路になりがちです。







真面目なのに仕事ができない時の考え方


真面目にやっても仕事ができない、なかなかうまくできないことはあります。

と、いうか、学生時代には成り立っていた「真面目にやる=うまくいくはず」という数式そのものが社会では成り立ちません。

自分が「真面目なのに仕事ができない」タイプだと、社会人数年目で気づくこともあります。

でも逆に言うと、仕事ができない、うまくいかないのは、不真面目だったり努力が足りないことが原因ではありません。

ビジネスの世界は理不尽で、不透明です。

自分の力ではどうしようもないことがあります。

こちらの記事でも書いていますが、頑張りすぎなくていいんです、周りに迷惑かけてもいいんです。

仕事で迷惑ばかりかけてしまう:頑張りすぎてない?

働いている自分の理想の姿や、優秀な同僚を追いかけるのはやめましょう。

真面目なのに仕事ができないと、ホワイトな圧力に苦しむ


うちの職場はホワイトですが、本社からふらっとやってきた幹部クラスが、次のようなメッセージを発信していきます。

  • 部門を超えたイノベーションが必要
  • 生産性を向上させよう
  • 失敗から学んだことを活かそう
  • 市場の変化に迅速に対応を

周りから見たら、「そんなの聞き流してたらいいじゃん?」って内容なんですが、「真面目なのに仕事ができない」タイプにとっては大きな衝撃です。

こういうメッセージを真に受けて、それに答えようと自分への圧力を高めていきます。

職場がブラックであれば「こんなんやってられるかー!」っていう怒りのエネルギーや、同じ気持ちでいる同僚が沢山いて、吹っ切れることができるのかもしれません。

でも、ホワイトな環境であれば、なかなか自分の中のものを解消できないままになってしまいます。

こういう幹部のホワイトな圧力が、精神的に負担と感じたら「真面目なのに仕事ができない」思考におちいっている可能性があります。

気をつけてください。

仕事なんか真面目にやらなくてもいいですよ、たいして仕事できなくてもいいですよ。






「真面目なのに仕事ができない人」は居る。周囲の配慮は?


ここまで書くと、「真面目なのに仕事ができない人」がとても扱いにくいと感じるかもしれませんが、そうではありません。

一定数このタイプはいますし、きちんと組織に貢献もできます。
大切なのは、

  • 無駄な精神的な圧力をかけない
  • リラックスして能力に見合った仕事をしてもらう

ことです。

周囲の、特に経営陣、上司は、真面目なのに仕事ができない人へのメッセージには気をつける必要があります。

そもそも、前述のような緩い「もっとやらないとだめです」ととれるメッセージを、全社員にじように発信することで意味があるのか。

組織の、低パフォーマーのお尻を叩いて、成果を底上げしたい気持ちはわかりますが、そこそこ優秀な人って、放っておいても十分きちんと仕事やるんです。

結果的に真面目なのに仕事ができない社員を追いこんでしまうだけです。

では。

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