せっかくホワイト企業に就職したのに…
ブラック企業からなんとか転職したものの…
ホワイト企業がつまらない!物足りない!
転職したものの、いまいち評価されてないない!
ホワイト企業に出社するのが辛い!
そんな贅沢な悩みを抱えるひとが稀にいます。
ブラック企業という言葉が現れてから、何年も経っていないと思いますが、この言葉はすっかり世の中になじんでしまいましたね。
ブラック企業マップなんかも作られて、自分の職場はブラックか?もっとホワイトな会社に転職したい!なんて話もよく聞きます。
一方で、運よくブラック企業やグレー企業から、晴れてホワイト企業に転職できた人たちもたくさんいます。
でもその人達すべてが順風満帆、幸せな会社員生活を遅れているわけではありません。
本記事では、運よくホワイト企業に転職したものの、なんか「ホワイト企業ってつまらない」とか「ホワイト企業に転職したら評価されてない、活躍できてない」と、もやもやしている理由と対策を記載しています。
ホワイト企業がつまらない?なじめない人たち
ブラックな職場から、「残業無し、ハラスメントなし、理不尽なノルマなし」といった、労働基準監督署からみたら優等生の職場に、転職できた人たちがいます。
でもそのうち、一部の人たちは、新しい職場になじめない、思ったようなパフォーマンス・成績を残せない…という悩みをもっています。
また、具体的な理由がはっきりしないものの、「つまらない」とか、居心地が悪くて「辛い」と感じる場合もあります。
もちろん新しい職場に転職した場合、初めの数か月は慣れない環境で戸惑うことがあります。
しかし、労働時間や、人事制度、同僚の顔ぶれが変わったことだけが原因というだけにではないみたいです。
ブラック企業の歩き方
本来、いわゆる「ブラック企業」と呼ばれる法的にアウト、あるいはすれすれを行く企業団体が存在することは好ましくありません。
しかし、これらの企業でおこわなれている、不当な低賃金、長時間労働、無茶なノルマの達成要求といった行為が、日本経済を底支えしているのも事実です。
ブラック企業はつまらなくない。楽しい。
これらブラック企業であっても、一定の評価を得ている人材、生き残ってきた人材という猛者もいるのです。彼らは、多少の無理や、強引な手段をとることでノルマを達成する術、スキルを持っています。
ブラック企業内には、成熟した制度、ルール、手順は存在しないことが多く、型にはまらない、時には強引な手法で前に進んでいくことができる人たちです。
ある意味、仕事のやり方に自由度があって、「楽しい」と感じてしまう側面があります。
アドレナリン全開のブラック企業戦士
連日の長時間労働と、過酷なノルマ、周知からのプレッシャーで、アドレナリン全開です!そりゃもう、ドバーっとでてます。
ブラックな職場で無くても、繁忙期に残業続きだったりすると妙に元気で、ハイになったりした経験ありませんか。
集中力が高まって、業務効率が上がったような感覚を覚えます。
あの状態が年中続くのです。
ブラック企業では、日々が高速で過ぎていきます。
吹き荒れる嵐の中、過去を振り返る余裕もあまりありません。
余裕がないので、体力的に辛いと感じることはあっても、「仕事がつまらない」と感じることはありません。
体育会系出身者がはまるブラック企業体質
上司からの、無意味で、無駄な要求や業務もつべこべ言わずこなします。
「もっと効率よく、スマートにやりましょうよ」なんていう提案をするより、とりあえず手足を動かし、目の前のタスクを片づけていていくことに長けています。
逆にいうと、そういうスキルがついていきます。
厳しめの体育会系出身の社員なんか、すごく良くマッチしそうです。
厳しめの体育会系出身の社員なんか、すごく良くマッチしそうです。
その姿を上層部は評価します。
評価され、仕事を任されていれば、「会社での居心地が悪くて、辛い」なんてこととは無縁です(そのうち倒れてしまいますが)。
ホワイト企業の歩き方
一方、時の流れは非常に穏やかで、心地の良い、そよ風が吹いているのが、ホワイトな職場のイメージですね。
残業はほとんどありません。
あったとしても、ちゃんと100%支払われます。
過剰なノルマや精神論は押し付けられず、達成可能な目標を設定され、論理的に議論しながら進めていきます。
上司や同僚は、あなたの日々の業務と成長を常にサポートしてくれます。
あなた個人が、たった一人で向かい合わなければならない問題は、そう多くありません。
ブラック企業のように、毎日ドーパミンがどばどば出ることはありません。
刺激のない、平穏な、「つまらない」日々が訪れます。
ホワイト企業の仕事つまらない
ここで持つべきスキルは、長時間労働に耐えうるタフさや、既存のルールを破り強引に結果を出す能力ではありません。というのも、多くのホワイト企業では、過去の経験や紆余曲折を経たうえで、ある程度、成熟した業務プロセス、人事制度が整っています。
個人の能力に依存して成果を出すモデルではなく、多少、個々人の能力にばらつきがあっても、組織としての成果が最低限確保できるようになっているのです。
ホワイト企業を構成している人たちのマインドは、
- 既存のルールにのっとって業務を行う
- 無理なノルマは掲げない、引き受けない
- 労基法などの社会のルールに従うことが、長期的にビジネスを続けるために必須
そのため、申告しない残業をして、がむしゃらに働いたり、過剰に業務を引き受ける人は評価されませんし、むちゃな目標を掲げても、すぐに上司から止められます。
守るべきルール方逸脱する、奇抜なアイデアを出す必要もありませんし、許されません。
面白みに欠けて、つまらないと感じることもあるはずです。
ホワイト企業では「個人で」できる業務の工夫は一見多くありません。
型にはまったやり方で、淡々と業務をこなしていく…そういう風に見えてしまします。
この点が「ホワイト企業はつまらない」と感じてします最大の要因です。
特にブラック企業で許されていた「自由」で楽しい働き方は制限されてしまいます。
つまらない、居心地が悪くて辛いのは評価指標の違い
つまり、ホワイト企業ではブラック企業で培ったスキルや考え方が全く通用しないということです。刺激が少なく、ドーパミンも出ないので、脳は「つまらない」と感じてしまいます。
ホワイト企業で仕事を楽しむには、「何が評価されるのか」「何を求められているのか」を理解する必要があります。
例えば、
もしも、上司が無駄と思える手法を提案したら、きちんとそれを止める、議論することを求められます。
既存のルールよりもっとスマートで効率的な手段があるのでれば、それを提案し、周囲を巻き込んで議論をリードすることが期待されます。
ブラック企業で歓迎されていた「個人プレーの部分」とは異なる要素ですね。
その部分で各自は能力を発揮することが求められ、評価の対象になります。
ホワイト企業がつまらない、居心地が悪くて辛いと感じるのは、この評価指標が理解できていないことが原因です。
ホワイト企業は、業績や業界が安定していることが多いので、目先の、個人レベルの成果を追う必要がなく、長期的視点で会社に貢献してくれる人を求めるのです。
ブラック企業とホワイト企業は全く別物なのか?
こうして書いてみると、まるでブラック企業とホワイト企業は全く価値観がことなる異世界のようです。
でも、そうではありません。
根本的には、企業として、短期的な業績を追っているのか?長期的な業績を追っているのか?という視点がことなるのだと思います。
そのため、中小企業では、ビジネスが不安定な場合が多く、どうしても短期的な業績志向=ブラック化しやすくなりますし、大企業ではホワイトなところが比較的多いですよね。
また、業界によっても異なります。
製薬企業のような、ビジネス自体が長期的な視点で運営する必要がある場合、ホワイト化する傾向がありますが、ITベンチャーや、短期間の流行に左右されやすいTV,広告業界は気を付けないとブラック化してしまします。
経営者のカラーによっても変わってしまいますので、今ホワイト/ブラックな職場が10年後もそうである保証はありません。
大切なのは、所属している職場が「求めている人材」「必要としているスキル、特性」を理解して、われわれ労働者が適応していくしかないのでしょう。
せっかくホワイトな職場に流れついたのに、いまいちハマってない…、なんか毎日つまらない…なんてもったいないですよね。
つまらなくてもホワイト企業のほうがいいに決まっている
いろいろと書きましたが、一番大事な押させておくべき点は、ブラック企業よりもホワイト企業のほうがいいに決まっているという点です。
たとえ、「仕事がつまらないと感じる」としても、評価指標が異なるために「居心地が悪くて、毎日辛い」として、ホワイト企業のほうがいいんです。
転職したものの、なんとなくホワイト企業がつまらない、居心地が悪くて辛いと感じて、ブラックな前職に戻ったり、もっと忙しい職場に移ろうなんて考えるひとがいます。
しかし、この考えに対しては冷静になるべきです。
忙しさや理不尽さ疲弊すると、感覚がマヒしてくるものです。
人間の脳は過酷な状況になると、ストレスと回避するためにドーパミンを出します。
その状態を、心地よいと誤解させるのです。
ランナーズハイと同じ状況です。
ブラックな職場で、長時間労働、低賃金やハラスメントにさらされることが健全であるはずはありません。
楽しいと感じるのは錯覚です。
平和なホワイト企業がつまらないと感じるのも錯覚です。
それでは。
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